第4話

「おい、未来!!」

課長の声、とても大きい課長が前に見える。

これは夢だと一瞬で理解した。

やっぱり夢の小瓶なんて嘘だったんだ。寝なければよかった。

そのとき、

何かが光る音がして、ううん、周りが白く光って、課長も、オフィスも消え去った。

「…え?」

あまりのまぶしさに、私は目をつむった。

「きみもあそばない?あっちのぶらんこはどうかな。」

ゆうまくん!うん、みらい、ぶらんこすきだよ!

「いこ!」

ゆうまくんはわたしのてをとってはしりだした。はやーい!

きーこきーこ

ぶらんこはひとりであそぶものなのに、どうしてふたつならんでついてるんだろう。

ゆうまくんとあそびながら、おもったの。

だってひとりであそぶなら、ひとつだけでいいでしょう?

そういったらゆうまくんはわらって、

「だれかがこまったときに、みんなでたすけるためなんだよ!」

むかし、ぼく、ぶらんこからおちて、ないちゃったの。そしたら、となりであそんでたしらないおねえちゃんにたすけてもらったんだ。

ゆうまくんはそういった。

そっか、いたかったらたすけてもらえるし、いたそうだったらたすけられるもんね!

「つぎは、どれであそぶ?すべりだいかなー。それともしーそー?」

わたしもあそびたいな、ゆうまくん。

でも、ねむいや…。

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