天上線は、現在運転を見合わせています。

運転を見合わせています。


「しばらく待たないとだね」

「うん」


彼女は感情のわからない顔を見せるが、僕はむしろ2人きりで話す時間が増えて嬉しかった。


その日運転が再開することはなかった。


「また今度にしよっか」

「うん……うん!」


身体を失った魂を運ぶ天上線は、誰かの人身事故で止まった。

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