プロローグ

第1話

その鯨は言った。




「レンこそこの海の女王にふさわしい」






その海ガメは言った。




「何を言う。ラピスが我らの王となるのだ」






その鴎は言った。




「お前たちの目は節穴か。イヴの他に誰がいる」








そこへジンベイザメがやって来て、彼はこう言った。




「黙れ、浅はかな者たちよ。王はもう決まっている」






鯨と海ガメと鴎は問うた。




「「「ではジンベイザメよ。一体誰が、我らが王となるというのか」」」











ジンベイザメは悠然と泳ぎながら、その名を告げた。

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