エピローグ: 異世界の宴

王都レーゲンブルクの一角にある小さな酒場。

普段は現地の冒険者たちで賑わうその店に、今夜は特別な客たちが集っていた。


「かんぱーい!」


はるか、リノア、だみんの三人が、大きなジョッキを掲げる。

泡立つ黄金色の液体が、ランプの明かりに照らされて輝いている。


「このビール、現実世界のとは全然味が違いますね!」

だみんが目を輝かせながら言う。

「そうなのよ。この世界特有の麦と水で作られているから。」

はるかが説明を加える。


「私、このお酒も研究してみたいかも。」

リノアが興味深そうに液体を観察する。

「錬金術で再現できないかしら。」


「あ、それだめですよ!」はるかが慌てて制止する。

「また変な実験で次元の歪みとか起こしたら大変!」


三人は顔を見合わせ、大笑いする。

かつての緊張や戦いの記憶が、今では良い思い出話になっていた。


「でも、あの時は本当に大変でしたよね。」

だみんが懐かしそうに言う。

「ええ。でも、おかげで素敵な仲間ができたわ。」

はるかが微笑む。


酒場のドアが開き、見覚えのある顔が入ってくる。


「おや、珍しい顔ぶれだな。」

「アリア!エリック!リサ!」


かつての戦いの仲間も、今では良き飲み友達の一人。

彼女たちも笑顔で仲間に加わる。


「今日のおごりは私よ。」はるかが宣言する。

「ICHの業績も好調だし!」


「相変わらずお金持ちですね~」だみんが冗談めかして言う。

「次は私たちの世界で飲み会しましょう!」リノアが提案する。


「いいわね。でも、レインは現実世界には来られないから、また次回はここで。」


四人は楽しく語り合い、美味しい料理と酒を堪能する。

時には魔法の話で盛り上がり、時には現実世界の最新技術について語り合う。


二つの世界の架け橋となった彼女たちは、

こうして定期的に集まっては親睦を深めていた。

危機は去り、平和な日々が続いている。


「あ、そうだ!」はるかが思い出したように言う。

「次の新システム、みんなで開発しない?異世界と現実世界の技術を組み合わせて!」


「面白そう!」

「やりましょう!」


新たな冒険の予感に、全員の目が輝く。

彼女たちの物語は、まだまだ続いていくのだ。


「では、もう一杯!」


ジョッキが再び高く掲げられ、異世界の夜は更けていくのだった。


~完~

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【ぷろはる!】『異世界転生チートプログラマーHARUKA』 だみんちゃん @daminchan

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