あたたかいご飯がある喜びと、ご飯を食べてもらえる喜びと。

不倫の恋に疲れた主人公が拾ったのは猫と可愛い年下男子で――というお話です。

初めはイケメンと恋愛しながら美味しいご飯を楽しむだけのグルメ小説だと読んでいました。

しかし、次第に波瑠の過去や祖母との思い出、千颯の過去が明かされ、物語はぐんぐん面白くなっていきます。

そんな中で、食事はただ味を楽しむだけじゃなくて作る人や食べる人の思いが詰まったものなんだとしみじみと感じさせられました。

「飢え」というのは食欲だけじゃない。ご飯を美味しく食べるのに必要なのは愛なんだろうな、と読んでいてグッとくるお話です。


食べ物を食べている時にふと思い出す優しい記憶。ごはんを作ってもらう喜びと、食べてもらう喜び。日々の生活に疲れ、癒されたい方におすすめのほっこりする物語です。

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