あるかないかではなく

この物語には2通りの読み方が許されるように感じます。

1つは比喩表現だと受け取る読み方。ただなにげない雨の日の一幕を夢心地の幻想的な比喩で語った話として読む。

もう1つは起きた出来事をそのままに受け取る読み方。異世界の不思議な出来事が実際に起きたのに、ただ微睡の中を過ごしてしまう話として読む。

そういう読みの柔らかさが魅力になってます。

なによりどちらの読みにしてもテーマは一貫していて、異世界でもないこの平凡な世界の中で余りある想像の余地について豊かに語っています。幻想郷は遠いどこかや異世界転生した先ではなくて、私達の日々のすぐ側の雨の日の途端屋根の下にある。そんな物語なのだと感じました。

おすすめです。

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