第14話 愛しのレイラ

 俺は空の上にいた、天国では無い。ティアの背中に、レイラと共に。


 俺の傷は、魔女の加護か、俺の力か、すぐに治った。


 危機一髪、脱出すると、みんなのいる丘に向かった。


「ご無事で!」 大歓声が響き渡る。


「後のことは、お兄様にお任せします。悪魔と手を組んだ者達は捕らえてあります。それでは」


 そうだけ言うと、彼女は、ティアに乗り俺にしがみついた。皆、唖然としていた。ティアは、空中に飛び出した。


「ねえ、どこで気がついたの?」


「お前は嘘をつく時、目が泳ぐ」


「何処に追放しても、冷たくしても、来てくれる」


「ティオスの家に、レイラからの手紙が沢山あった。いつも誕生日プレゼントありがとう」


 レイラは、顔を真っ赤にした。


「ねえ、私は誕生日プレゼントもらってないんだけど?」


「じゃあ、これを」


 俺は、ポケットから指輪を取り出し、彼女に接吻をした。





 愛しのレイラ





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

嘘つきレイラ 織部 @oribe

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ