帰ったら家にいた猫又さんがいろいろかわいすぎるんだが?
猫の灯籠
第1話 家に帰ると美少女(猫又)がいたんだが?
ある夏の日。
「ふ~う今日も学校疲れた~・・・てか暑すぎ~・・・」
僕は
勉強はそこそこできるが、運動に関しては本当に平均。戦犯にはならないが大した活躍もしないことで有名だ。
・・・言ってて悲しくなってきた。
悲しいといえば、僕にはもう1つ悲しいポイントがある。一人暮らしであることだ。
は?と思った人もいるだろう。好きなことできるのになんでだよってね。
でもね、迎えてくれる人がいないってのは案外悲しいんだよ?
さて、今日も一人悲しくアニメでも見ますかな。
というかまずは家で涼みたい。エアコンはタイマーでもうついてるからアイスでも食べて寛ぎますか。
「ただいま~」
「あ!ご主人!!おかえり~~!!会いたかったよ~~~!!!」
ばふっ
「んみゅ~~♡♡えへへ~・・・♡♡♡ご主人のにおい・・・♡♡♡」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふむ。僕は何かしらの幻覚を見させられているのかな?
僕の目がおかしくなっていなければ目の前に美少女が、それもネコミミと2本のねこのしっぽが生えた美少女がいるんだが。
しかも目をキラキラさせて僕のことご主人とか言ってるしなんならぼくの抱き着いているんだが。
うっ・・・柔らかい。
なんかもう体のそこかしこが柔らかい。しかもなんかいい匂いもするし。
というかそこら辺のアイドル顔負けの美貌だな。スタイルもいいし・・・
しかし冷静になってみよう。
・・・・・・・・・・・・
う~む、しかしこれは精神科案件かな?明日予約いけるかなぁ。
「えぇ~っと・・・君は、誰かな?」
「にゃっ!?ご主人忘れたの!?るなだよ!!るーな!!」
「るな?僕の身の回りでそんな名前は・・・昔飼ってたネコくらいしか・・・ん?ネコ?・・・まさか猫のルナ!?」
「!!!そう!ご主人の猫のルナです!!やっと思い出してくれた!」
ルナとは僕が子供のころ飼っていた茶毛に青い目の美人な猫で、僕が小学高学年の時に亡くなった。
・・・でも、しっかり見れば確かにルナの面影がある。目の色も毛(髪)の色も同じだ。
それに・・・
「んっ(頭ずいッ)」
「・・・・・・(ナデナデ)」
「んにゃ~~♡♡・・・えへへ、これすきぃ♡♡」
僕に甘えん坊なところも一切変わっていない。
しかし、なんで今更僕の所に・・・?成仏してないのかな?
それなら、悲しいけどなるべく早く成仏させないと・・・
「ルナは、さ。成仏、したの?」
「んみゅ?成仏?とっくにしたよ?」
「・・・・・・あ、そうなの?じゃあなんでまた僕の所に?」
「えっとね、しばらくすることなくて暇だし、ご主人と一緒に転生したいから遊びに来た!」
「あ、遊びに?」
「うん!!だって暇なんだも~ん。向うの人に『なにしたい?』って聞かれたから『ご主人と一緒にいたい!!』って言ったら・・・」
「・・・こうなった、と。」
「ん!」
取り敢えず成仏していたようで一安心。
てかやばい、泣きそう。ルナってこんなに健気だったんだ・・・いや、思い出してみれば猫のころから健気だったような?
僕が泣いてるときとか真っ先に駆けつけて慰めてくれてたし。
「ご~しゅじ~ん?なにぼーっとしてるの?」
「え?ああいや、猫の時のルナを思い出しててね。」
「猫の時の私?え、ねえねえご主人から見て私どんな子だったの?」
「いい子だったね・・・よく甘えてくれるし、悲しい時は慰めてくれるし、行儀もよかったし・・・たまに噛まれたこと以外は。」
「あ!あ、あれは・・・その・・・ご主人のことが好きすぎて、ついつい甘噛みしちゃって・・・でも、痛かったんだよね?」
「まあまあね。」
血が出た時もあったなぁ・・・あの時はなんで噛まれたのか全然わからなくて嫌われたんじゃないかとかよく思ってたな。
しかもそのあとすーぐ甘えるから訳が分からなくなってたんだよね。
後から猫は愛情表現で噛むことがあるって知ったんだけど。
あの時は衝撃だったなぁ・・・
「ううう・・・ごめんなさい・・・私痛くするつもりじゃなくて・・・」「大丈夫だよ。そのあとすぐ甘えてくれたし。」〈ナデナデ〉
「うみゅうぅ・・・ゴロゴロ♡あ!でも私、この姿になってから甘噛み上手になったんだよ!あむっ♡♡♡」
というや否やいきなり手に噛みつかれた、というか食べられた。
ルナの口の中の温かくてぬるぬるした感触が僕の手を襲う。
「うわぁ!?//////ちょ、いきなりどうしたの!?」
「えへへ、ご主人美味しい♡♡♡」
「・・・いくら僕とはいえいきなり人を食べるんじゃありません。あと人を美味しいとか言うんじゃありません。」
「え~?ほんとなのに~・・・」
それはそれで怖いんだよ?嫌だよ?愛ネコに食べられて死にましたって。
あとさっき一緒に転生したいって言ってたしもしやこの子重いのか?
・・・はたまた猫ってそんな感じなのか?
まあかわいいからどうだっていいんだけど。
「それでご主人?いつもみたいに甘やかしてくれないの?」
「ん?甘えたいの?」
「もちろん!♡♡♡ぎゅーしよ!ぎゅー!!」
「いいよ、おいで。」
「えへへ、やった~!!♡♡♡」
ムギュ~・・・スリスリ・・・
ああ、懐かしいな。
この体温と言いにおいと言い・・・大きさこそだいぶ変わってるし表情もわかるようになったけど、やっぱりルナなんだなぁ・・・
・・・・・・
しかし、ルナの飼い主としての感想はいいとしてやはりいち思春期男子としてはもうところはある訳で。
むにゅむにゅ
・・・・・・
さっきから胸がくっついてるせいでヤバいんだよなぁ・・・
いや、まあね?その・・・ルナだから抑えられてるけど、絵面をそのままいえば巨乳の美少女に密着されてる男子高校生な訳で。
しかもこうも好意をむき出しにされると、やはり照れてしまう。
あとめっちゃかわいくてかわいい。むしろかわいい。
「にゃ?ご主人!手止まってるよ!」
「え?ああ、ごめんごめん。」ナデナデ
「むふ~♡♡♡」
かわいい。
「・・・ってそうだ!ご飯作らないと!ごめん、ちょっとだけストップしてもいい?」
「みゅ?すとっぷ?ナデナデを?えぇ~~~、なんで~~~?」
「ご飯作らなくちゃいけないから・・・ってか、ルナはお腹すくの?」
「わたし?お腹は空くかな。まあ食べなくても死なないけどね。」
そっか。猫又の性質上もう死んでるから空腹で死ぬことはないのか。
でも、おなかが空くのって辛いよなぁ・・・あ、でも仕送りどうせめっちゃ余るし、僕の稼ぎもあるからもう一人・・・いや三人くらいなら養えるな。
よし、ここは作ってあげよう!
「そっか・・・じゃあ、何食べたい?」
「はんばーぐ!!」
あれ?以外にも人間の食べ物だ。キャットフードとか魚じゃないんだ。
「ハンバーク?なんでまた。」
「ご主人が食べてておいしそうだったから!それに今は味覚も人間だからね。人間の美味しいものを食べとかないともったいない!!」
「なるほど・・・確か材料はあったから・・・時間かかってもいい?」
「いいよ!!お手伝いする!」
「じゃあよろしくね。」
「うん!・・・ねえねえご主人。私たち夫婦みたいだね♡♡♡」
夫婦かぁ・・・確かに今の会話って新婚とかカップルみたいだったかも知れない。まあアニメとかラノベとかから持ってきた現実を知らないただの薄っぺら~い妄想の世界の知識なんだけど。
でも・・・こんな子と一緒に暮らせたらきっと幸せだろう。
「夫婦?そうかなぁ・・・でもルナと夫婦か。幸せだろうなぁ。」
「!!!!!!♡♡♡・・・そっか。でも、私も・・・ご主人と夫婦になったら絶対幸せだと思う!」
「そう?ありがとう。」
「ねえご主人・・・」
ルナが、二本のしっぽをスルッと僕の腕に巻き付けてきた。
どうしたんだろう?・・・ってあれ?なんかルナの顔が近っ―――
「・・・ちゅっ♡♡♡♡♡♡」
「えっ!?ちょっ・・・ルナ!?/////////」
「えへへ~ご主人顔真っ赤~~♡♡♡/////////」
「・・・・・・ルナも、真っ赤だよ?」
「え~、しらな~い♡♡♡」
何をするのかと思えばいきなりキスしてきた。
しかも口と口の。マウストゥマウスの。
しかもそのあと破壊力マックスのはにかみ照れ笑いをぶつけてきた。
・・・惚れてまうやろ!!!!!!!!!
「これでご主人とは
「ウン、ソウダネ・・・」
はぁ・・・この生活耐えられるかなぁ・・・
てか唇めっちゃ柔らかかった・・・
――――――――――――――――――――――
るなの日記 6月23日 1ページ目
やっと神様からOKが出たのでご主人の家に遊びにきた。
でもご主人はいなかった。どうやら学校らしい。カレンダーの黒の日は、昼間学校でいないのは変わってないみたい。
ご主人は夕方に帰ってきた。
汗だくだった♡♡♡
なのでご主人が気づかないようにた~くさん匂いを嗅いだ。子供のころと変わらないいい匂いだった♡
ご主人は、猫又になって遊びに来た私をみて、最初はびっくりしてたけどだんだん昔みたいに甘やかしてくれるようになった。
怖がられたり嫌われなくて本当に良かった。
そのあとたっぷり甘えて、ご主人がなんとはんばーぐをつくってくれることになった。嬉しい。
そして・・・ご主人と、人間同士ではパートナーとか好きは人にしかしない『キス』をした。なんでかめっっっっっっちゃ恥ずかしかったけどご主人も顔が真っ赤でかわいかった。
あとご主人は手も唇も美味しかった。また食べたい。
というかご主人に夫婦になれたら幸せと言われた。ということでご主人と番になります♡♡♡♡♡♡
帰ったら家にいた猫又さんがいろいろかわいすぎるんだが? 猫の灯籠 @NekonoRantan
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