人災の責任について。


 マスクなしで病院に出向いたら、何の変哲もない使い捨てマスクを1枚200円で買わされた。

 気持ちは分かる。でも本当にそうしなくちゃダメなのか。


 この問題、あなたならどう答える?




 作者の意見に賛同するか、反対するかは読む人によってだとは思う。

 ただ一つ、自分なりに思ったのは「こういったセンシティブな話題に対して見ない振りをするのは、後々物凄く厄介なことに繋がるのではないか」ということだ。


 マスクの件に限らず、こういった複雑な問題というのは、ほとんどの場合、以下の2つの要素を含んでいる。

 1つは、決まりはそれを作った人と、それを知っている人にだけ微笑む性質を持つということ。
 もう1つは、お金で買えないものを守るためにお金が要るということ。

 これらの点が、人の感情や銭の勘定とない交ぜになって、様々な衝突を招いている。立場や知識量によっていくらでも意見が変わる。

 その最たる例が「人災」である。仮に可能性がごく低い問題が発生した時、どこがその責任を負うのか、ということだ。
 当人か、組織か、環境すべてか。当然誰もが「私(達)が悪かった」なんて言いたくない。
 その時「決まり」と「義憤」がぶつかり合うことになる。ニュースなどで何度も見てきた光景だろう。

 作者は身近な、共感しやすいセンシティブを提示されたように思われる。

 自分の意見を振り返る良い機会だった。