★【詩】Egoist

菊池昭仁

Egoist

 僕は君を困らせるEgoist

 

 「春まで待って」と君は言う


 僕に春は来ない それは残酷な君の詭弁だ


 君の気持を知りながら 僕は君に我儘を言い そしていつも泣かせる



 僕はEgoist


 僕にはもう時間が無いんだ 愛を隠して語る 君との時間はもう僅かだ


 もう一度抱きしめて kissしたい


 張り裂けそうな君への想い この胸を切り裂いて 君に見せたいこの愛を


 わかっている それは僕の我儘



 僕はEgoist


 そんな君は「好き」とさえ言ってはくれない


 「私には心に想う人がいるの」


 それは僕も同じだ 君が僕の心にずっと棲みついている



 君は狡い女


 僕は君に何を求め そして君は僕に何を求めた?


 僕達は何も求めはしない


 それはお互いにわかっている わかっている



 僕は君を追い駆けるのを止めた 君をずっと好きでいたいから


 「愛している」なんて言葉 僕は言わない


 君が本当に好きだから これが最期の恋だから



 深夜の長電話 君から切りなよ それがルール


 終わりは君が決めるんだ


 君は僕を本気で愛してくれた 


 君はダイヤモンド 傷だらけのダイヤモンド


 ダイヤモンドは傷付かない? そんなのただの迷信さ


 ダイヤモンドだって傷付く 僕は君を沢山傷付いた


 傷だらけの君のハート


  

 日は昇り 日は沈み 何も変わらない毎日が流れてゆく


 浮かんで消え 消えては浮かぶ 僕らの夢


 人は別れるために出会い 出会うが故に別れが訪れる


 君に愛の花束を


 僕の「Egoist」の香りを添えて



 僕のこの香りで 君を苦しめてやりたい


 これほど君を慕っていたと 思い知らせてやりたい


 この月のない闇夜に 煌めく愛を込めて 


 僕はEgoistだから


 

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