紗和は、子供は国の宝だと思うのよ。

星咲紗和（ほしざきさわ）

子供たちは本来、無限の可能性を秘めた存在であり、未来を支える希望です。しかし、現代社会では多くの子供たちが心に傷を抱えながら生きています。ニュースで耳にする犯罪被害に巻き込まれた子供たちの話、家庭の問題で親の愛情を十分に受けられない子供たちの存在。そして、経済的な理由で必要な教育を受けられない子供たちも少なくありません。

最近では、不登校の子供たちが増加していますが、私は「不登校」という言葉そのものに違和感を覚えます。そこには、「学校に行けない＝ダメなこと」という偏見が込められているように思えるからです。学校に通えない子供たちの背景には、いじめ、家庭の不和、学習の遅れなど、様々な要因が潜んでいます。一人ひとりの事情に寄り添うことなく、「学校に行くべきだ」という固定観念だけで子供たちを判断することは、彼らの心にさらなる負担を与えるだけではないでしょうか。

また、自然災害による影響も無視できません。今年の能登半島地震では、多くの子供たちが学習の場を失い、日常生活が一変しました。災害は子供たちにとっても大きなトラウマとなり、支援の手が届かないまま苦しんでいるケースもあります。

子供たちは、私たち大人の社会が作り出した環境の中で生きています。問題の原因を作り出したのも解決の糸口を握っているのも、私たち大人です。今、この現実に目を向け、彼らが抱える傷や課題を真剣に考えることが求められています。子供たちは国の宝であり、未来の希望です。その未来を守るためには、今こそ社会全体で行動を起こすべき時ではないでしょうか。