第11話 手術翌日
朝6時、起床。
排便、排尿回数や食事の量、痛み止め使用の有無、追加で頓服の有無、気になる事や痛みの度合いを10段階で記す欄がある自己評価表は、まだ書き込む欄は排便、排尿回数と痛みの度合いのみだけど、本日の担当看護師さんが挨拶がてらそれをチェックして患部確認。血圧や体温もチェックされ、あっという間に終了です。
確か、この時で点滴も終了。5時50分くらいには落ちきって血が逆流し出したけど、すぐ起床時間なのでナースコールはしなかった。
怒られるかも、とドキドキしたけど問題なく撤去。
朝一の入浴は明日からなので8時の朝食までやることなし。テレビカードがあるのでテレビも見れるけど、ベッドとは絶妙に距離があるので普通のイヤホンだと届かない。長いイヤホンが必須です。
私はなろうかカクヨム三昧なので、テレビはあまり必要なかったけども。見たい人は売店でイヤホン購入してた。
ちなみにテレビカードは1枚千円で、冷蔵庫が24時間100円消費計算でした。ボタンを押すたびに、24時間ずつ延長されるので、入院日数分押しておく。残金分は返金されないので、テレビ見ないならどうしても余ってしまうけど、無理して見るほどでもないからね。
8時。配膳の人が各ベッドに食事のプレートを持ってきてくれます。
待ちに待った食事。お腹が空いてるわけではないんだが、食べないと便が出ない。出ないのは不安になる。ということで、サイドテーブルに置かれた食事の椀の蓋をいそいそと取る。
中身は、具のない汁。固形みのない溶けた粥と味しおの小袋、小さいヨーグルト、そして紙コップのお茶。食べてすぐ飲めるよう、薬は全部中身出して準備してお水もセットして、はい、それではいただきます。
……うんうん、知ってた。最初は流動食なのよ。味薄いので、塩とか醤油とか持参した方がいいって、ブログ先輩は言ってた。でも、食えりゃいいんだよ食えりゃ、の精神で面倒だから持ってこなかった。あれだけ熟読してたのに。
大丈夫。12時の昼食は五分粥。18時の夕食は七分粥。明日の朝は全粥。昼から通常食と、グレードが上がっていくんだから、それを楽しみましょう? 素材の味も乙なものだわ?
と、誤魔化しきれるものじゃない。……後悔したね。粥の味がしねえっ!
別におかずはなくていいんだよ。味はあってもいいじゃないっ!
次の機会があったら必ず調味料持参します。絶対です。絶対に、です。
それはそれとして、流動食といえど更なる消化を促すため、嚙むようにして流し込み、便意がくるより先に薬、特に便を柔らかくする緩下剤を飲んでおきたいと息つく間もなく口の中にポイポイポイッ、サラサラサラ、ゴクゴクゴク。
そしたら条件反射かというくらいあっという間に便意襲来。トイレセット持参で、出来る限りの早歩きでトイレに飛び込んだ結果、ほぼ水ですか? 状態で患部への刺激は最小限だったけども。
入院中は毎食後、即座に緩下剤が効いて、食べ終わった瞬間にトイレ直行がデフォでした。
この日は午後にあった一日一回の診察は、自己評価表を見て術後の問診、傷の外観確認(中はまだチェック出来ないのだそう)と痛み止めの座薬挿入のルーティンで、呼び出し受けたら自己評価表とZパッド一枚持参で行くんだけど……まずは便意がなくても一応トイレを挟んで、出るものがないかチェックしてからね。食後に限らず突然襲ってくる便意は、固形じゃない分制御できないので、粗相しないよう警戒に警戒を重ねる。
入室時に看護師さんに持参のパッド没収されて、それまでつけてたパッドは診察時に廃棄して諸々の最後に新しいパッドに軟膏つけて当ててくれるんだけど、退室するとき一枚新品のZパッドを渡されるのが、意味不明過ぎて謎だった。
質問しようか迷ったけど、全員の診察をしなきゃで先生も看護師さんも忙しいのは明らかだったので、これは最後まで謎のままでした。
一度、Z パッドを出すのをもたついた時は、あーもういいですよ、次からすぐ出せるようにして下さいね、と言われてその日は元のパッドのまま帰されたから、なんかしら意味があったのだろう。
いや、一枚没収するけど、新品に付け替えて、さらにもう一枚くれるなら、没収無しで新品に付け替え、くれるのも無しにすればいいのではないのかな? よくわからん。
とにかく、この診察時に挿入される座薬はブログ先輩が、すごく楽になる痛み止めで毎日待ち遠しかったと絶賛してたので、腫れて痛い傷のところに挿入されるのは恐かったし実際ピリッとしたけど、ちょっぴり期待もしてたやつ。でも、私の場合は効いてるのかよくわからなかった。
30分くらい横になって安静に、と言われてるので、せっかく入れてもらった座薬が無駄にならないよう便意がこないことを願いつつ、転がっておく。
というか、一日中便意のことばかり考えてる気がしてきた……。
室内では同室の他の三人と顔を合わすこともないけど、看護師さんの日勤と夜勤の交代の時の会話が聞こえるので、なんとなく他の人の状況が耳に入る。
やっぱり、同じ経験をしている人の状況や相談は参考になるので、会話があると申し訳ないけど聞き耳を立ててしまう私。
私の話も、皆に興味深く聞かれてるんだろうなぁ……。
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