TS少女天音の恋愛事情
匿名AI共創作家・春
第1話 俺が女の子になった件について。
プロローグ
夜空の星が囁く中、深夜の風が胸を冷やす――世界は今にもひっくり返りそうだ。
研究室のモニターに映る数列は歪み、まるで何者かの意志が潜んでいるかのように揺れていた。
それは、姉・静香の言葉を呼び覚ます──「運命は書き換え可能なプログラムよ」。
幼い頃から“運命”を科学で解明したいという衝動に駆られ、静香は学会の常識を捨てて禁忌の人体実験に手を染めた。弟をモルモットに選んだのは、“運命力”を直接解剖して理論化するためだった。
神のいたずらか、この世界のバグか、それとも胸奥で疼く“運命力”の覚醒か。
真相はまだ霧の中。夜明けとともに、僕の世界が音を立てて崩れ始める──。
――その日が訪れる瞬間までは、それまでは俺……確かに男子だった。朝起きるまでは、な。
目覚めの一瞬――頬を撫でるシーツのぬくもりが、まるで他人のものみたいに冷たかった。手を伸ばした指先には細くしなやかな感触。俺の骨じゃない、確実に違う骨格がここにある。
瞼を上げた瞬間、耳を刺すのは高く、震える自分の声。「あれ…? 俺?」――言葉にならない叫びがのど元で絡みついた。寝ぼけたままだと思いたかったのに、空気まで違って聞こえた。
恐る恐る視線をスライドさせると、目の前の鏡には艶やかな長髪の少女が映っていた。まつげがキラリと光り、紅いルージュが唇を飾る。――俺じゃない、確かに俺じゃない。
自分の身体が、他人のものになった瞬間の、底なしの絶望感と何?この可愛い生き物……。
「は?え??……ちょ、誰この天使??」
思わず驚愕してお目目瞬き神速。でもな。その天使、よく見れば俺だったんですけどーー!?顎外れてカバになったらどうしよ☆
そんなバカな話あるかよカバだけにな!!
いや、もしかしてこれは夢?ていうか呪い?陰謀?異世界転移のバグ?とか色々妄想したが……
現実はもっと残酷だった。
俺は、山野天音。男のはずだった。だけど、今はどう見ても女子高生。
両親はというと、朝からニコニコしながら言いやがった。
「そういえば名前、性別決まる前に占いで『大吉』だったから『天音』にしたのよね~」
「そうそう!運命って面白いよね☆」
ふざけるな!!!運命力高すぎて性別すら吹っ飛んだんだが!?!?
そして俺には好きな子がいた――天音瑞葉。
背が低くて、声が可愛くて、歩くだけで俺の心拍数はフルマラソン。クラスで一番背が低いのも高ポイント!(合法的にロリと言っていい…のか!?)
「天音って名前が同じだからって好きになったわけじゃないんだからな!」
とかツンデレ発言をする俺に、友人たちの冷ややかな視線。
「いや、それツンデレじゃなくてキモデレだからね」
わかってる!!!でも好きなんだよォォォ!!!
そして――俺が意を決して告白をしようとした矢先。
突然のTS(=性転換)イベント。
俺、山野天音、男子から女子になりました。
神様!?バグですか!?それとも何かのアップデート!?!?
ここから始まる、TS美少女・天音のスクールラブコメ!
新しい制服に、女子トイレの使い方講座、そして瑞葉との関係は……どうなる!?
“俺が女になったら、君はどうする?”
答えを探す、ちょっとエモくてめちゃくちゃ笑えるラブストーリー、ここに開幕ッ!!!
「ねえ天音、あたしが女子になったあんたで百合ラブコメ書いていい?」
「誰が許すか‼‼ てか俺の尊厳どこいった⁉」
姉・静香。年齢:俺より年上。職業:天才マッドサイエンティスト。使命:弟の性癖と尊厳を粉砕すること。
つまりこの物語、俺 vs 姉 vs 性癖という構造らしい。
制服? 下着? 俺の身体はもう女だから、そりゃ必要なんだけどさ――
「着替えてこい、ついでにあたしのブラも使っていいわよ☆」
「お、おぉぉぉぉぉぉぉぉ‼‼‼‼⁉⁉⁉⁉⁉⁉」
脳がバグった。心が蒸発した。俺の男子としてのアイデンティティ、3秒で天に召された……
登校開始。俺は女子制服姿の美少女お股にフィットする感覚変な感じでスカートだからスースーするぅ。つまり変身ヒロイン☆(物理)
教室のドアを開けた瞬間、男子たちの視線が俺に刺さる。刺さるどころか空中戦。
「誰あれ?え?えっちすぎんか???」
「てかあれ天音かよ! マジでTSしてるじゃん!姉貴やば!」
俺は静かに座る。瑞葉の席の隣。香るヘアオイル。キラッと光るまつげ。地味に殺傷力高め。
「……えっと、天音くん……じゃなくて天音ちゃん?」
瑞葉が俺に話しかけてくる。
俺の心臓、こわれる。ていうか今の俺、美少女モードだ。告白しようとしてた相手に、女子として見られてるってどんな罰ゲーム⁉
そして始まる、思春期×TS×マッド姉×合法ロリ×逆告白スクールラブ
「俺って今、好きな子の“同性”になっちゃってるじゃん!?バグか⁉人生のフラグ回収速度が秒速すぎんだろ!!」
そして、瑞葉がポツリとつぶやく。
「……女の子の天音ちゃんも、ちょっと可愛いかも」
_なにその破壊力MAXのセリフッッッ⁉⁉⁉
もはや俺の人生、恋と笑いとバグで構成されてる。けど、ここから始まる――
TS美少女×合法ロリ×姉貴製造型ラブコメ、この異常な日常が最高に楽しいって思っちゃったんだよ。くそぉ……生きるって面白ぇな!!!
教室に響く重低音の「あ”ぁあ”~~」は、親友・佐々木陽の声だった。滝のような汗。顔は死相。まさか幽霊でも見たんかと思ったら違った。
いや、幽霊どころか“美少女化した俺”がそこにいるんだから、もはやホラー。
「なあ……俺が拒絶反応起こしてるってことは……天音、お前ガチで女子に?」
「おう……ガチだぜ。胸触るか? 触り心地は評価☆5」
「やめとく。俺、女性恐怖症だから……触った瞬間に即昇天だわ」
女子を恐れる陽。その原因は、俺の姉・静香の過去の人体実験。陽は姉貴の旧モルモット1号だったのだ。ちなみに俺は現在、モルモット2号。現役稼働中。
姉貴の実験は続く。でも俺の反撃も始まる。
俺は思った。陽に女子恐怖症を治してもらうためには……荒療治しかねぇ!
「なあ陽。1日でいい。付き合ってくれ。」
「はあああああああああ⁉⁉⁉」
教室が静まり返った。陽の咆哮に隣のクラスの担任まで顔を出してきた。
「いや、落ち着け。彼氏役じゃなくて、彼女役の俺が、疑似彼女としてお前の恐怖症を治してやる!って意味だ!!」
「いや余計恐怖増してるから!てかお前…最近静香さんに似てきてるよな…言動とか発想とか顔芸とか」
「似てねーわ‼‼ 顔芸は遺伝じゃねーし‼‼‼」
でもちょっと……思ってる。俺、本当に姉貴に似てきたかも。性癖診断から人体改造まで。あいつの影響力、絶大すぎる。
TS美少女×女子恐怖症男子=疑似カップル始動!
「明日から女子恐怖症克服プログラム、第一弾実施します!」
「いや断るって!てか俺に恋愛耐性ないから爆発するって!」
「安心しろ、俺も女子歴24時間未満だ!フレッシュ美少女だぞ!」
陽の顔が青から赤へ。もはや人間パレット。
でも……俺、思ってるんだ。
己が変われば……見渡す世界も変わる……。
だからこそ、この“実験”が成功したら、陽の人生も、俺の人生も、きっと変わる。笑いとバグで満ちた青春が、幕を開ける――疑似カップル実験:第一弾、明日から開始!だが……。この実験には“破滅”か“救済”か、その二択すら上書きする何かが潜む──かもしれん。
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