月に魅入られなかった者達

昔話 かぐや姫における帝の凶行を、彼の愛が届かない姫たちの目線で綴った歴史小説です。

とある者は大金でニセモノを掴まされ、とある者は大嵐で命を失いかけた。

ここまであれば色に目が眩んだ者達の笑い話で済みますが、かの物語の終盤で魅入られたのは日本の象徴。

数多の姫を知り、数多の欲を鎮められる立場の人間が簡単に落ちた。

おとぎ話であれば美談。しかし、現実に当てはめれば不気味の一言。

かぐや姫はかくも美しい姫なのか。そもそも、彼女は存在するのか。

超常現象とは全く無縁の視点から語られるサイドストーリー。

ぜひ読んでみてください。

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ゆめゆめ