音楽が好き、ただそれだけなのに。

 主人公はピアノを母親に指導されていた。その指導はスパルタという言葉すら凌駕するほどの苛烈なものだった。主人公は何度も、何度も、同じところを指摘され、コンクールではミスは許されないと言われ続けた。次第に追い詰められる主人公。
 そんな主人公のもとに、少年が現れる。少年は主人公に音楽の楽しさを教えてくれた。そして主人公も、少年のピアノの音色によって、自分の心に素直になることを知る。
 
 そして迎えたピアノコンクール当日。
 主人公は果たして……。

 主人公と不思議な少年の、音楽を通した交流が描かれる本作。
 美しい文章によって紡がれる音楽の表現に、酔いしれてみてはいかが?

 是非、御一読ください。

その他のおすすめレビュー

夷也荊さんの他のおすすめレビュー1,204