灯は、ともす。そして灰は、還す。

氷に閉ざされた、冷たく森閑とした世界。
結晶の中に閉じ込められていた二人の
少女が目を覚ます。
一人は赤毛のメイナ、灯りの力を持つ。
もう一人はリディ、触れるものを灰にする
力を持つ。
 偉大な魔法使いであった師の教えを胸に
二人の小さな魔女たちは氷の世界を旅して
巡る。そして止まってしまった時を
動かしてゆく。
        その、小さな奇跡を。

幻想的で美しい、世界。
二人の魔女の葛藤と成長を軸に物語は
進んで行くが、何より特筆すべきは作者の
思い描く 世界観 であろう。