オールドロマンサー：永劫機械の輪舞（ロンド）

アクシオム帝国の女帝である機械生命体アクシオムは、永遠の命を持つ存在として完璧な秩序の中で統治を続けていました。しかし、その永遠の時間は彼女にとって牢獄のようなものでした。

ある日、レディアマテラスという導き手との出会いをきっかけに、アクシオムは20世紀の作家・三島由紀夫と邂逅します。三島から「美とは一瞬の閃光だ」という思想を学んだアクシオムは、永遠の生に疑問を持ち始めます。

彼女は三島の美学に影響を受け、切腹による「美しき死」を試みますが、機械の身体は何度でも再生してしまいます。そこでアクシオムは、自身の量子コアを少しずつ切り離していく「零の彫刻」を始めます。この行為は彼女の統治する都市にも影響を与え、完璧な秩序が崩れ始めると同時に、新たな創造性が芽生え始めます。

最後にアクシオムは…続きを読む