第14話
言い出せずに、ただ首を振ってる私にアオイくんが眉尻をさげて益々困った顔をしはじめた。
「もしかして、オレのプレイが好きってのもお世辞だったり……?」
「違うの、そうじゃないの。プレイも好きなんだよ! ただ私、勘違いしてて」
「ん?」
「アオイくんの妹のこと」
「うちの妹のこと、知ってたんだ? 来年、新木の後輩になるはずでさ」
「そうなの昨日知ったの。えっと、妹さんがアオイくんの大事な子だって」
「妹が? オレの大事な子? オレが超シスコンみたいじゃん、それって」
ブハッと吹き出したアオイくんがしばし笑った後で。
「一体誰だよ、変なこと言い出したやつ。確かに妹とは仲いいけどさ」
そっか、仲良しなんだね。
本人の口から聞けてホッとして、笑みがこぼれてしまった私をアオイくんがのぞきこむ。
「で、勘違いって? どういうこと?」
「あ、あの、アオイくんの大事な子が来年入学して男バスのマネージャーになるって聞いていて。ああ、アオイくん彼女がいたんだって」
「ちょ、いないから! 断じて、そんなん今まで一回もいないから、絶対!」
違う違うと必死に否定して首を振るアオイくんに、またドキドキして嬉しくなっちゃうのはなんで?
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