第13話
避けられるかもしれない。
だって、昨日の今日だもん。
だけど、ね?
アオイくんを見ていたのは、それだけじゃないの。
プレイが好きって理由だけじゃないんだよ。
「あ、あの、アオイくん、一緒に」
一足先に校門の前でスタンバっていた翌日の部活上がり。
声をかけた私にアオイくんが困った顔で立ち止まる。
「帰る? 駅まで」
「う、はい」
怒ってる?
いつもとは違う無言でスタスタ歩いて行ってしまいそうになるアオイくんの背中に呼び掛けた。
「アオイくん、その、昨日のね」
「あー……アレね?」
苦笑いして振り返ったアオイくんが「大丈夫だから」と笑っている。
『大丈夫』って、なに?
「あんま気にすんなよ、新木。ワカセンパイにからかわれて困ってたんだろ? でも、ありがとな。オレのプレイが好きだって言ってくれて。そんだけでオレ、めっちゃ嬉しいし」
違う、違うんだよ、それだけじゃないんだ。
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