白狐

 私が高校生の時に体験した話。


 電車通学で街場まで行き、駅から学校までは自転車で通う。そんなある日の事。


 いつも自転車で通る道は、人も車もそこそこの交通量がある。そこに朝から妙な存在のシルエットが、歩道の脇にあった。

 それは二メートルほどはあろうかという、真っ白な狐だった。そんなものが居るにもかかわらず、みんな何事も無いかのように通り過ぎていく。

 一人軽くパニックになっていると、白狐と目が合った。すると白狐は走り出し、道沿いの民家のコンクリートの塀を飛び越えて行った。

 白狐が消えて行った方が気になった私は、学校の帰りに、少し不審だが、私は自転車のペダルの上に立ち、背伸びをして塀の中を覗き込んだ。

 するとそこには小さなお稲荷様の祠だけがあった。

 神様って本当にいるのかも・・・・。

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2024年12月1日 12:45
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とちのとき実話怪談集 とちのとき @Tochinotoki

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