傷と生きる

歳の差の百合恋愛。
非行少女と更生指導員という特殊な関係上、本来ならば恋愛感情など抱いてはいけない相手。
侑佳の指導者という立場で揺れ動く恋心や、棗の怒りや悲しみでもがく様など両者の心理描写が卓越していて、共感と納得とともに自然と物語の世界観に入り込むことができました。
場面を想像しやすい明瞭で情動的な文章は、まるで映画を観ているようです。

不穏とか温かいとか甘いとか切ないとか、一言で言い表せない要素が複雑に混ざり合っている、奥深い物語。

現在5話までしか読めていませんが、これから2人の物語がどう交わり動き出していくのか、じっくり味わっていきたいです。