第7話:白米の次は味噌汁!新たな挑戦

冒険者たちの撤退を確認した光三郎は、満足げにダンジョン核の部屋でステータスを確認していた。


「DPもだいぶ貯まったな。炊飯部屋、大成功だ!」


だが、ふと目に入った「在庫リスト」の項目に気づく。そこには「米の在庫:残り3kg」という文字が表示されていた。


「……あれ、米が減ってる?」


光三郎が詳細を確認すると、ショップの補足説明が表示された。


【ダンジョン食材補足説明】

• ダンジョン内で提供する食事の材料は「DP」を消費して補充する必要があります。

• 米(1kg)=10DP

• 味噌(1パック)=5DP

• その他具材はカテゴリに応じて価格変動。


「そうか、確かにただで手に入るわけないよな。でも、1kgで10DPって意外と安いな」


光三郎はすぐに5kg分の米を追加購入し、炊飯部屋のストックを補充した。


白米が冒険者たちに大きな影響を与えたことを確信した光三郎は、次に「味噌汁」を追加する計画を立てた。


「味噌汁があれば、異世界でも日本の朝食セットが完成する。それに、スープなら具材でいろいろ工夫ができるはずだ」


光三郎はショップを開き、味噌や具材を確認した。


【味噌汁セットの材料】

• 味噌(1パック):5DP

• だし(1パック):10DP

• 具材(豆腐・ネギ・わかめ):各5DP


「これなら簡単に作れるな。米と味噌汁のコンボで、次の冒険者たちの心をガッツリ掴んでやる!」


光三郎はさらに「鍋セット(20DP)」を購入し、味噌汁を炊飯部屋に追加する準備を進めた。



数日後、噂を聞きつけた新たな冒険者たちがダンジョンを訪れた。今回は四人組の中堅パーティで、噂の「飯ダンジョン」に興味津々の様子だ。


炊飯部屋に入ると、彼らは白米の香りに加え、湯気の立つ味噌汁の香りに驚いた。


「これは……なんだ、この香ばしい匂い!」

「飯だけじゃなく、スープまで用意されてるのか?」


彼らは鑑定スキルで確認し、毒性がないことを確認すると恐る恐る味噌汁を口に運んだ。


「うまい……なんだこのスープ!深い味わいと、この香り……これはただの食事じゃない!」

「飯と一緒に食べると……完璧だ!力がみなぎるようだ!」


味噌汁と白米の組み合わせに感動し、冒険者たちはその場で食事を楽しんだ。


食事で満足した冒険者たちは次の部屋へと進む。しかし、そこにはさらなる強化された罠と、光三郎が新たに追加した「スピーカーによる不気味な音」が待っていた。


「またこの音か!耳が痛い……!」

「なんでこんなダンジョンがあるんだ!?」


食事で気が緩んだ彼らは、強化された罠とモンスターたちに追い詰められ、結局撤退を余儀なくされた。


《侵入者が撤退しました。獲得DP:400》


「よし、次は何を導入しようかな……日本の食事なら、やっぱり魚か?それともデザートでプリンとかもいいかもしれない」


光三郎の頭には、新たなアイデアが次々と浮かんでいた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る