読んでいるとき、うつくしい雰囲気を感じていました。
よい読書体験のときの、自分自身を囲む空間が、現実のものとは違う感じになっているのを覚えました。
以下は、興味深かった点です。子供にとっての世界、世間は狭い、というような言い方があります。つまり、人の体験する空間は成長するにしたがって外にどんどん拡がっていくというような捉え方があるのだと思います。でも、この作品では、外側ではなく内側の空間(箱)がテーマになっています。箱の中だって(こそ?)無限に拡がっているという風に僕には読めました。おもしろいです。