とある門へ至る物語
@Tsutano_michi
第一幕 千里の道も一歩から
第零話『彼女』の懺悔
無辜の魂よ。私は貴女に罪なき罰を与えてしまった。貴女はただ、風を揺蕩い流れていただけだったのに。ただ、私の目の前に居ただけで貴女は罪を背負ってしまった。
純粋な魂よ。貴女の演じた舞台は素晴らしかった。貴女は私が愛したモノの為に必死に演じてくれた。貴女のその努力。私は、それを神業。と評価した。
愛する魂よ。私の所為でごめんなさい。私が、深淵に魅入られてしまったが故にごめんなさい。貴女は酷い目に遭ってしまった。それでも、貴女は誰よりも強かに咲き誇った。地上で一番美しい花だった。
貴女はもう、その重すぎた使命から抜け出せた。貴女は自由に生きなさい。私はそう望みます……。
されど、自由を望まれて自由に生きる。というのは本当にそれが『自由』かは私には分からない。けれども、貴女は自由に愛されるべきよ。
私は、貴女を愛している。貴女は皆に愛されるべき。だから、泣かないで。貴女は、貴女らしく生きればいいの。
誰よりも慈悲深く民を愛する女神よ。永遠に……
────『偽の風女神』に宛てられた無記名の手紙より
『さぁ、貴女は運命の糸によって絡め取られ奪われたものを見つける為にどう抗うの?』
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