第14話

「そうか……芸能プロが自宅までやって来るのか」

出雲はゆっくりと頷いた。

「幾ら興味はないって言ってもしつこくてさ」

「壮真、お前、本当に興味がないのか?」

出雲は壮真の顔をジッと見つめていた。

「お前には敵わないな…… 」

壮真は大きく息を吐き出した。

「やっぱりお母さんの事か……お前が彼女を作らないのも、芸能界に行かないのもお母さんの事があるからだろう……?」

「おかしいか?息子が母親を気遣うのが」

「いいや。でもそのために可能性を捨てるのかと思ってさ…… 」

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