第11話
「心、遅い!野菜が揃ってないよ」
"すみません!"
歩実の前に綺麗に洗ったキャベツを置く。
歩実が手早く千切りを始めた。
「私が来るまでに用意してなきゃダメじゃないの」
"はい、すみませんでした"
それから皿洗いを始め、洗ったお皿をピカピカに拭いた。
シェフが料理が出来るタイミングを見計らってキャベツの千切りを乗せた皿を置くのは歩実の仕事である。
何とか間に合った。
休む間もなく客が食べたお皿がウェイトレスによって積み上げられて行く。
心は皿を洗い始めた。
"こんばんは。今日も終わりまで頑張ろうね"
歩実に手話で挨拶されたので心は驚いていた。
「あれ?違ってた?やっぱにわか仕込みじゃダメか」
"違ってないです"
心はメモに書いた。
「そう。良かった」
"ありがとうございます"
心は嬉しさのあまり涙ぐんでいた。
「そんな泣くような事?今日も忙しくなるから早くスタンバイ」
"はい"
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