滅多刺しの純愛。
- ★★★ Excellent!!!
智子は、彼氏とデートに来ていた。大きなリュックにヘルプマークをつけている繊細な智子と、理解はあるがモラハラ気質の彼君。智子はデート中にとある理由で彼君とはぐれて、見知らぬおじさんと出会ってしまい……。
まるで二十日鼠と人間に出てくるジョージとレニーのように、歪だが深い愛で繋がっている二人だなと思いました。とてつもなく深い愛を感じて心がほっこりしました。智子がしたことは最低であり殺人ですが、ずっと見守りたくなりました。
書かれていることは狂気的ですが、読んでいて智子に共感しました。自分も追い詰められて、異常なことを考えていたり行動したことがあるからです。
智子と彼君、そしておじさん(何故かコインロッカーベイビーズでアネモネを襲った暴漢を思い出しました。ヤバい男性の解像度の高さが素晴らしいのです)も皆が狂ってるけど、人間は大なり小なり狂気を持ってるよなと思いました。
ちなみに中学時代の恩師の手紙を持ち歩いてるシーンや、生きてる意味あるぅ?というセリフがフラッシュバックするシーン、助けてと言いながら惨殺するシーンが好きです。