第44話
相変わらず黒っぽい色が多いその部屋。
ベッドに背を預けて携帯をいじっている拓海くん、隅で胡座をかきながら漫画を読んでいる赤い頭の哲平くん。
…そして、ベッドの上に大の字になるようにして、北斗が寝転んでいた。
顔だけこっちに向けて、「何?」と言う北斗。
渋谷くんは相当殴られたって聞いたのに、北斗の顔は相変わらず綺麗で。
怒りをぶちまけに、渋谷くんの変わりに北斗を痛め付けてやろうって思って来たのに。
…一ヶ月ぶりに北斗の顔を見たら、何故かホッとして…
涙が、出ていた。
「何?お前、泣いてんの?」
わたしの行動が予想外だったのか、北斗は驚いた顔をして体を起こした。
拓海くんと、哲平くんもわたしを見ているのがわかる。
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