第3話 メディアリテラシーの重要性
メディアが私たちの生活に与える影響は絶大だ。ニュース、ネット記事、SNSの投稿など、日常的に流れてくる情報は、私たちの考えや行動を大きく左右している。だが、その情報が必ずしも真実であるとは限らない。むしろ、操作された情報や偏った報道が私たちをミスリードすることさえある。
このような状況で、私たちに必要なのは「メディアリテラシー」だ。つまり、情報を鵜呑みにせず、批判的に読み解き、自分で真偽を判断する力である。この力を持たなければ、私たちはメディアに操作される側の人間として生き続けることになる。
まず、情報の偏りを疑うことが重要だ。たとえば、ニュースが一つの出来事を強調して報じている場合、その裏で「何が報じられていないのか」を考える習慣を持つべきだ。能登の地震が報道されなくなった今、その理由を考えてみると、メディアの視点が「視聴率の高い話題」へと移ったからだと推測できる。報道されない問題にも目を向けることで、見えない真実に気づけるはずだ。
次に、複数の情報源に触れることが大切だ。テレビや新聞だけではなく、インターネットや独立系メディア、海外のニュースなど、さまざまな視点を取り入れることで、偏りを補うことができる。一つのニュースが異なる媒体でどのように報じられているかを比較することで、情報の裏に隠された意図を見抜くヒントが得られるだろう。
また、情報を共有する際には慎重さが求められる。SNSでは、一部の偏った情報やフェイクニュースがあっという間に拡散され、多くの人がそれを信じてしまうケースがある。共有する前に情報の出所や信憑性を確認することが、私たち一人ひとりに求められる責任だ。
さらに、自分自身の感情に注意を払うことも重要だ。メディアは視聴者の感情を煽ることで関心を引く戦略を持っている。怒りや悲しみを感じたとき、その感情がどのように操作されているのかを冷静に考えることで、より客観的に情報を受け取ることができる。
メディアリテラシーを身につけることは簡単ではない。日々の情報に対して批判的な視点を持つことは、時間と労力を要するかもしれない。それでも、情報の渦に飲み込まれることなく、自分自身で考え、判断する力を養うことは、これからの時代を生き抜く上で欠かせないスキルだ。
結局、情報をどう受け取り、どう向き合うかは、私たち一人ひとりに委ねられている。メディアリテラシーを身につけ、「操作される側」から「考える側」へと変わることで、より自由で正しい選択ができるようになるだろう。それが、情報社会で生きる私たちにとっての最大の武器なのだ。
メディアの言論弾圧と情報操作 星咲 紗和(ほしざき さわ) @bosanezaki92
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