ハナビシトモエという作家の自己紹介
ハナビシトモエ
ハナビシトモエという人間に関して
ハナビシトモエ。
性別はハナビシトモエを名乗る時には必要ないと言いたいけど、性別は時にかなり重要になる。年齢は三十以上、四十未満。
大阪生まれ、大阪育ち。
天王寺の病院で帝王切開にてこの世に放り出された。
育った家はその時既に珍しかった家父長制を強いていた。
生育歴は時に必要だが、私は皆さんにカウンセリングをして欲しいわけではないので、省略することにする。
雨が降ったらダウンする。
仕事だろうが、私生活だろうが、こうむるダメージは微量ではない。
それなのに雨は涼しいから好きだ。低気圧にならない雨なんて便利な物は無いかしらと雨が降る度に思う。
計画的に物を運ぶのがあまり得意ではないのに、突発的に決めたことがほとんど長く続かない。仕事が長続きしないのはこの短絡的さ故に「こういう経験上、こうなったら仕事が出来ない状態になる」というリスクマネジメントが一切出来ないところになる。
突発的に始めたことを「ずっとやりたかった事」と言い出した時も注意しないといけない。ほとんどが「ずっとやりたかった事」では無いからだ。
指揮者してみたいなと思っているので、もし指揮者の口があれば、後先考えずに飛びつくかもしれない。これもきっと一週間後には他の職業をしたいと思っているに違いない。
もしかしたらあり得るかもしれないのが指揮者の怖いところだ。
私の出た高校は少しだけ変わっている。
三つコースがあって、上から三つ目のコースは十数年前に偏差値が38だった。名前を書けば入ることの出来る私学で、頭は必要ない代わりに吹奏楽で全国大会一位を取る事が絶対の環境だった。
そういう事情がありつつ、私は少し特殊な環境下で高校生活を送った。
ほとんどの同級生が指定校推薦で大学を決める中、私は家の方針で一般受験で大学に進んだ。専攻は社会学だ。
文章を書き始めた理由は二つ。
高校二年生の頃からで理由は近い将来、自分が自分の命を絶つことを想像したからだ。十八で死にたくなるくらいの苦悩を負っていた。その時がすぐに来ないように面白い小説を書いて死を先送りしようとした。これが一つ目。
練習グランドが西を向いた時に夕陽の沈むさまが美しく見えた。上を向けば青い空があった。あの風景を描くことが出来た時、私は私を殺す時だ。これが二つ目。
新人賞に出すなんて思ってもみなかった。
正社員で働いたことがない。
だから親戚に家で何もしていない時間があると思わせない為に家で当てようと思って小説を書いているという言い訳をしている。
私の小説に価値をつけてくださる方に巡り会えたのは幸せだ。
きっと私の小説は文学賞という意味では評価されないと思う。実際、賞を取ったものをみると、これは叶わないと笑ってしまう。
私は題を与えられたら文章は書ける。でももっと上手い創造者は存在する。
私はこれからずっと当たらない作品を書き続けて、50PVついて少し嬉しくなる生活を続ける。自分の尊厳を守る為に心と命を守る為にずっと書く。
あーあ、こんなに雨降るなら家に帰っていれば良かった。
ハナビシトモエという作家の自己紹介 ハナビシトモエ @sikasann
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