第1章 地獄

「電話だーれぇ?」

「………リー君」

「僕帰らなくちゃ」



そう言って慌てて支度をし始めたのだ。そして電話が一度切れると

鬼のように通知がなる。



「キー君。どーしよう」

「……俺が代わりに電話出るよ」

「…でも。」



また、電話が鳴った。そして、


「もしも……」

「あんたどこにいるのよ!いい加減にしてちょうだい!

どんだけかーさんを苦しめるのよ!貴方なんて産まなきゃ良かったわ!

子供は____だけで良かったのよ!それなのにあなたは私から奪っていくのね!」

「母さんごめんなさい。今勉強してたんだ。先生に分からないとこ聞いててこれから帰るところなんだよ、まさか母さんが今日早いなんて知らなかったから……」

「そんなの言い訳よ!早く帰ってきなさい!」



そう怒鳴りつけると電話が切れたのだ

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