まさに不条理! 助かるためには、ただ逃げるしかない!

 ホラーとしての緊張感や不安感が、ひりひりと伝わってくる作品でした。

 ある、『村人たちが大量殺人された場所』の怨念に囚われてしまった主人公。そこで次々と理不尽な事象に見舞われます。
 ホラー系の話に詳しい人なら、このモデルとなった事件は『あの話か』とイメージが結びつき、よりいっそう不穏な空気を味うことになるでしょう。

 ラストまで辿り着いたところで見えてくるタイトルの意味。主人公の心に刻まれる傷と共に、深い余韻を残すものとなっていました。

その他のおすすめレビュー

黒澤カヌレさんの他のおすすめレビュー392