第7話 母の元へ
学校を数日間休んだ。
でもバイトだけは行った。
どっちみち単位は落としてたから留年は確定していた。それは僕も衣舞も同じだった。
でも衣舞とは毎日会ってた。
…というか、毎日来てくれていた。
衣舞と居ると、アミの事なんて頭から無くなる。
真っ直ぐに衣舞を見ることが幸せだって衣舞が帰った後の真っ暗な部屋の中で思いが溢れた。
衣舞に会いたくて…。
ルイに会いたくて…。
一人が限界だった。
僕はまた真夜中にルイの家に帰って、
ルイの布団に潜り込んだ。
ルイが僕の方を向いたので包み込んだ…。
「ママ…。」
ルイは誰よりも暖かかった。いつも通りの優しくていい匂いがした。
―――――――――翌朝。
目を開けるとルイが僕を見ていた。
「おはよ。」
「ママ…」
「お帰り。」
「もう、1人は嫌だ。」
「いつでも帰っておいで。部屋はそのままにしてあるから。」
「ありがとう。」
すると、ガチャっとドアが開いて
「おはよ。」と衣舞が入ってきて僕の頭元に来た。
「涼太、おかえり。」
「ただいま。」
「ねぇルイ。」
「なに?」
「俺と衣舞でルイの本当の子供になってもいい?」
一瞬、ルイの目が開いたが、
「何言ってんの。2人ともあたしの子だよ。」と言ってくれた。
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