ある妖精狐と歌姫の御伽話

魔法世界アタラクシアには神さまの結界に守られた『結界都市』がある。
結界都市のひとつ『メモリア』に暮らすのは、訳ありの未成年たちとサポート役の大人たち。

メモリア市民である13歳の少年チトセは、耳と尻尾がもふもふした妖精狐。

未成年退魔師部隊テンペスタースの一員として、日々魔物を倒し人と都市を守る日々を過ごしていた。

複雑な生い立ちと過去の過ちから、自分に生きている価値はないと思い込んでいるチトセ。

せめて初恋の少女シュゼットとの再会を果たすまではと、ひたすら少女を想うことで生き延びていた。

そして数年ぶりにシュゼットがメモリアに帰ってくる。

なぜかゴミ捨て場で歌いながらごろごろ寝ころんでいたシュゼットと再会したチトセは、それから実に濃厚な『もふもふタイム』を過ごす。

だが異国…続きを読む