第14話

「確かにヘタだな。でもそれは練習すれば済む事だ」

真樹はキッパリと言った。

「ハッキリ言ってくれるなあ。だからお前が好きなんだけどな」

「大河」

「他の奴はおべっかばっかで反吐が出る」

「発声練習から一緒にやろう」


「あー!」

翌日から早速特訓が始まった。

「もっとお腹の底から声を出して!」

真樹の言葉が飛ぶ。

発声練習が終わった後はストレッチを十分に行う。

一緒に腕立て伏せをした。

「もうダメ!」

「だらしないなあー」

真樹は笑いながら言った。

「この後、まだランニングが残っているぞ」

こうして真樹と大河はランニングを始めた。

2㎞のランニングを終えると、大河は力尽きて草叢に大の字になった。

「最初はキツイけどやっているうちに慣れてくるから」

真樹はそう言いながら大河を見ていた。

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