自己嫌悪
第28話
『自己嫌悪』
私は、それに陥っていた。
(ジコケンオ…ジコケンオ…ジコケンオ)
脳で何度も繰り返す。
『はぁ…』
何でヤッちゃったんだろう…。もう、あの人は店には来ないだろう。メールも来ないだろう。
私はそう思っていた。
(期待するだけムダ)
『期待』するから『失望』した時に、ガッカリ度が大きくなるのだ。
(だから期待なんかしない)
でも、あたしはどこかで少し期待していた。また会えるんじゃないかって…。
携帯をジッと眺め、ボゥっと考えていた。
(…そうだ!)
…どうして私は、こうも余計な事を思いつくのだろう。
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