第3話 契約

ツクヨミ「さっき君たちは車ごと道から転げ落ちたよね。」


凛花「はい。私がハンドルの操作を誤ってたせいで─」


ツクヨミ「それは違う。」


さっき、私がハンドルを操作して、その結果道から落ちた。

それは間違いないはず。

何が違うんだろ。


ツクヨミ「確かにハンドルを操作したのは君だろう。だが、その原因を作ったのは私たちなのだ。」


凛花「??!子供?」


ツクヨミ「あぁ。あの子供は私が生み出した幻影だ。」


アマテラス「つまり、私達はあなた達をここにつれてくるために殺したの。」


6人「「「ッ!!!!」」」


なんでよ─

私達はただ普通に生きてきただけなのに。

まだ、夢をかなえてないし、やりたいこともたくさんある。

なんで─


凛花「なんで、なんで私たちは死ななければいけなかったんですかッ!!雷芽なんてまだたった12歳ですよ?」


ツクヨミ「すまない。私たちも心苦しい。だが、そういう契約なんだ。」


凛花「契約って?」


アマテラス「君たちの両親との契約よ。」


凛花「お父さんとお母さん?」


アマテラス「えぇ。彼らは地球の者ではないの。」


凛花「?。それってどういゆこと?」


ツクヨミ「彼らはいわゆるファンタジー世界の魔王と聖王なんだ。そして彼らがこの世界に来るときに向こうの世界の神と『世界に危機が迫ったとき、必ず戻ってくる。』という契約をした。」


アマテラス「そして、私もそれを手助けすると約束したわ。」


ツクヨミ「その契約にある危機が今なんだ。」


凛花「でも二人は─」


ツクヨミ「ああ。2年前に亡くなっているね。」


アマテラス「でも、契約は守らなければいけない。そこであなたたちに向こうの世界の危機を取り除いてもらわないといけない」


危機?だけど私達はただの一般人だよ?

ただの一般人にどうしろと?


凛花「で、でもっ私たちには何の力もないです!」


ツクヨミ「そうだね。だから君たちに私の加護を与えようと思う。でも、それだけでは強くはなれない。」


加護ってどんなのだろ。

てか、何すればいいの?


凛花「じゃあどうすれば?」



アマテラス「言ったでしょう?ファンタジー世界だって。」


ファンタジー世界って魔法があるとかそういうのでしょう?

魔法でどうすればいいの…?


ツクヨミ「っもう時間がない!加護を与えるよ!」


アマテラス「ッ!!えぇっ!」


え!なんか制限時間とかあったの?

めっちゃゆっくりしゃべってたけど


ツクヨミ様が一歩前に出た

するとどこからでてきた刀を握る─


わぁ─

すっごい神秘的っていうか絵になるっていうか、


凛花がそんな事を考えていると、ツクヨミが刀を鞘から抜き、刀を横に振った。

すると6つの光の前にそれぞれ月の文様がでてきた


綺麗─


凛花は自然と文様に近づいた。


次の瞬間、文様が輝き出した。


凛花たちはたまらず目を閉じた


アマテラス・ツクヨミ

『魔王と聖王の子供たちに幸あれ』


次に目を開けると─


「キューン!!?」(キツネ〜!!?)


キツネになってました!?















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