第2話

「音楽の木島先生にオカリナ吹いて

貰うという手は?」

三四郎が妙案を出した。

「でも、あの先生わちきと

そりがあわんから」

🐋がいやがった。

「いいじゃん、木島先生、英語の

頭打と不倫してるから、それを

ネタに脅してオカリナを

吹いてもらおう」

三四郎がまた妙案を出した。

「何の関係もないやないかーい! でもないか」

🐋が三四郎の胸を軽く叩いた。

「でも、このオカリナ偽物だと

思うけどね」

🐋がそういってオカリナをフェンス越しに

投げ出そうとした。

「ちょっ、ちょっ、ちょっ、ちょっと待って」

三四郎が慌てて🐋を制止した。

「もしも、そのオカリナが本当に世界という

システムを変えるオカリナなら、莫大な

金額できっと売れるぜ」

三四郎が興奮を抑えきれないようにいった。

「とりあえず三万円もあればいい」

🐋は控えめだ。

「そういうなよ、おれたち、盛大な結婚式

を挙げられるかもしれないぜ」

「いつのはなし。それにわちきは三四郎と

結婚するとはひとこともいっとらん」

「ハネムーンはモルジブか金星あたりがいいな」

「一生いってろ」

🐋はまるで相手にする素振りを見せなかった。

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