禁忌の魔法と神話が紡ぐ群像劇
- ★★★ Excellent!!!
魔法使いとそれ以外の人々が共に生きる街――中世の面影を残すパリ。
そこでは、神の掟に従って魔法が制限され、ルールを破れば罰が下るという厳格な世界が広がっています。
物語は、ある死をきっかけに始まり、登場人物の視点が次々と移り変わることで、何層にも進展していきます。
学生たちを中心に描かれる本作は、特殊な力を持つ者たちの青春群像でありつつ、魔術師、神話、歴史、災厄それに医療といった壮大な背景が緻密に描かれ、幻想と現実が複雑に混じり合ったよう。
また、物語冒頭では敢えて解説を控えてるようですが、ある少年の目線を通じて徐々に全貌を知っていく構造にどんどんはまっていきました。
皆様も是非、一読くださいませ。