第3話 始まりの時


「ねぇ………どう?」


分厚い眼鏡を掛け


胸まである髪は後ろに三つ編みで一つに束ね、前髪は眼鏡に掛かる位の長め


前見づらいな……




制服のスカートはしっかりと膝まで本来の丈をいじらずそのまま

ブレザーは少し大きめのサイズにしてもらった





「ははは……ウケるよ」

隣を歩く女は豪快に笑ってから

私の質問に一言だけ返す




「ウケは狙ってないんですが?」


「ははははは……まるで制服に着られてる小学生だな!!」



「小学生……?!」

確かに(少しサバ読みの)150センチですが?

さすがに小学校はないでしょ




「ははははは…その瓶底眼鏡はどうなってんの??ははははは……上手く出来てるよな

ははははは……」



どうやら笑いが止まらないらしい、です




「………瓶底って何?」


「ははは……牛乳瓶の底みたいって事だよ今度見てみな!牛乳瓶の底!本当そんな感じだから、もう、笑わせんなよー!ははは」



「今時、牛乳は瓶とかないから!レアすぎるよ昭和だね、しーちゃん」



「ははは……お陰様で昭和生まれなもんでね!ははは、涙出る」





笑い過ぎだよ、この女。








"しーちゃん" こと


佐倉 しほり(さくら しほり)


私のお婆ちゃん

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る