第14.5話 よろしくミラン!葵と一緒!
このエピソードは、14話の後、15話の前の話になります。
――――――――――――――――――――
シエル・アンジェに変身した日、ミランは明瀬葵の相棒となったため、明瀬家に住む事となった。薫の負担を減らすためだ。
初めての戦いを終えて、家に帰って来た葵は、ミランをカバンから出してリビングで自由に飛ばせる。
ミランは、まさか急に出されるとは思わず、周囲に葵以外の人がいないかを確認する。キョロキョロとしているミランに葵がキッチンで手を洗いながら、声をかけた。
「天土さんの家はどうかわからないけれど、あたしの家は基本的に、両親とも帰りが遅いし、帰る時は連絡が来るから、普段は羽を伸ばしてていいよ」
「じゃあ普段、アオイは1人で過ごしてるミラ?」
「え?まーそうなるかもね」
「……み、ミランがこれからは一緒に、ずっと一緒にいるミラ!」
「ん?そう?ありがとね」
「な、なんだか軽いミラ…」
ミランとしては、葵が寂しく感じているのではないかと思い言ったのだが、実際の所葵は小学生…あたりからそういう生活が多くなり、高学年の頃には両親共に、もう寝ている間に帰ってきて寝ている間に仕事へ行く生活になっていた。
そのため、特に寂しいとかは無いのだ。
「軽くなんて無いわよ。あたしの事を慮ってくれたんでしょ?寂しくはないけれど、誰かと一緒にいるんだから、いつもより楽しい日々になるわ!ありがとう!ミラン!」
「あ、アオイ…!」
2人は手と羽を繋ぎ合い、くるくると回った。
とても楽しそうに笑い合い、ミランを明瀬家に迎え入れた。
「そうだ、今日の夕飯チキンカレーだけど、食べれる?」
「鶏肉は大好物ミラ!!」
自分から聞いたのだが、葵はなんとも言えない気持ちになった。
「鶏ハムが一番だけど、鶏肉があるならなんでも好きミラー…」
そんな葵をよそにミランは恍惚の表情を見せていた。
妖精の食生活とは何とも複雑である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます