第9話:とりあえずエッダの洋服。

家にいる時のエッダはマイクロビキニでいる。

僕の服を着るよう言ったけど、窮屈らしくて布切れだけのほうがいいらしい。


今一はひぼ裸のエッダを見ても何も言わない・・・むしろいい目の保養になる

からだろう。

さすがに明日香ちゃんは、あまりいい顔はしないけど無理強いするわけにも

いかないからか、絶対ダメとは言わない。


外に出るための洋服がいるかと思ったけど、本人はこっちへ持ってきた制服を

着るからいいって言った。

だけど、制服だって替えがいるだろ?

どっちにしても肝心の下着はいるってことなんだ。


それでもエッダは多少はファッションに興味があるのか、買う買わないは別に

して洋服は見に行ってみたいって言うから僕は学校が休みの日、エッダを連れて

街に出た。


おばちゃんじゃないんだしスーパーの婦人服売り場じゃだめだよな。

ここはファッションブランドの店じゃないと・・・。

そう思って僕は一軒のオシャレなショップにエッダを連れて入った。


あれ?エッダ?って思うようなギャルのお姉さんが笑顔で


「いらっさいまっせ〜」


って変な口調で対応してくれた。

肌は普通に肌色だったけど・・・。


僕は嫌な予感がした。

エッダが洋服が見たいって言うから連れてきたんだけど、なんとなく

本格的な買い物になりそうな気がした。


案の定だった、エッダはお姉さんが、あれやこれやと出して来た洋服を

手当たり次第に試着した。

え〜そこまでかき回して失礼いたしました〜って帰れないムード。


しかたないから試着した中からエッダが気に入った洋服を2着だけ買った。

当然、金額は見たくないくらい高いわけで僕はそんなお金なんか持ってない

からエッダの洋服代は今一の懐から出してもらうことにした。


見るだけのはずが、来てみたら買ってたってのはよくある話。

でも可愛い洋服でエッダの可愛さが増すならいいんじゃないかな、って

自分に言い聞かせた。


これで少しは目の保養になるし、生活状況も変わってくる。

僕もいつまでもリビングのソファで寝てるわけにもいかないからって

言うんで、結局エッダと一緒に僕の部屋で寝ることになった。


エッダは僕とエッチができるって喜んだけど、明日香ちゃんがエッチいことは

しないようにって条件で僕とエッダが一緒に寝ることを不承不承認めた。

しないようにたって、僕はするつもりないけどエッダはほらエッチいダーク

エルフだから・・・エッチしたがるし・・・。


「無理無理・・・あのさ、エッチ禁止令が出てるだろ?」


「なんでよ・・・好き同士、愛し合ってる同士なのになんでエッチしないの?」


「愛し合ってるってまた勝手に・・・僕の気持ち無視して・・・」

「そんなにエッチ、エッチって言うけどエッダまじではエッチしたことあるの?」


「ない!!」


「ないくせに?・・・普通は女の子なんだから、そんなこと言わないの」

「こっちへ来る前からずっと言ってるよ、エッチしようって」


「基本的に人間ともエッチしたことないから興味持つでしょ?」


「それにしたってさ・・・」


「・・・ちょっと待って、私が誰にでも言ってるって思ってる?」


「そうじゃないの?・・・ダークエルフもエルフもみんな基本的にエッチい

生き物だろ?」


「そんなことないよ、好きな人にしかエッチしようって言わないよ」


「あ〜そうなんだ・・・男見たら誰彼なしに言ってるのかと・・・誤解してた

のかな?」

「私、淫乱女とか娼婦じゃないんだからね」

「シューちゃんにしか言ったことないよ」


「ごめん、ごめん・・・だいたいファンタジーに出てくる女性キャラって

そんな設定多いから・・・イメージがよくないんだよ」


「私はゲームの中のキャラじゃないわ」

「好きでもない人には興味ないけど、好きな人には積極的なの」


「あのさ、明日香ちゃんと約束してる以上エッチなんかしちゃったら

追い出されるよ、ふたりとも・・・どうすんだよこの寒空に・・・」


「ふ〜ん、つまんないの」

「誰か他の人に持ってかれないうちに奪っちゃったほうがいいと思うけど・・・」


「誰かって誰だよ」


「そうね、たとえばイマイチとか・・・」


「僕の親父はダメだ・・・それだけはダメ・・・たしかに今一も男だけど」


「そんなことしたら、まじで明日香ちゃんがキレるよ」

「もうさ、いいかげん諦めて、おとなしく寝てくれる、お願いだから」


「明日香ちゃんも夜はイマイチとエッチしてるのかな?」


「そりゃ、あっちは夫婦だからな・・・」


「明日香ちゃんとイマイチラブラブだもんね絶対今夜もやるよエッチ」

「こっそり見に行っちゃう、シューちゃん」


「わ〜それは見たくないし、想像もしたくないわ・・・」


つづく。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る