ダイサンハ 新な未知そして灼の道

2000年7月16回目の夏、もう梅雨に入りいつも蒸し蒸しとした雰囲気が漂っていた、だが珍しく梅雨に入ったとゆうのに雨は降っておらずとても眩しい陽光が煌々と如何にも夏らしく輝く、先日の雨の影響かペトリコールの匂いが漂うそんな日だった。

そんな日いつも通りに起きて、いつものようにリビングに入った時、目の前には青眼を浮かべた少女がいた、僕は今そんな彼女を追いかけて僕は洗面台の前に立っている、全くもって不思議奇怪、僕はこの時現実離れしたこの情景に少しと言うか、かなり興奮していた。


「あれ?ここに入って行ったはずなのに、、どこ行ったんだ?」


そんな時あるものが目に入り思わず僕は目を見張った、目に映る光景それは僕のいない洗面台を映し出す鏡だった。


「自分が映ってない、、、?」


そう僕の姿は跡形のなく映っていなかった、見えない僕はその現実味のない現実にそんな現実を受け入れられずその場に立ち尽くした、そんな時、僕はただ無意識だった、僕の右腕はそんな怖いはずなのに逃げたいはずなのに不思議と鏡に手を当てていた、僕もなぜそんなことをしているかわからない、でも招かれているような見入られるような心地よさを感じていた。


「え?」


鏡に右手を当てて少しして鏡が液体のように豹変し僕はそのまま鏡に吸い込まれそうになった。


「う、うわぁぁぁぁああああああ!?」


液体状の鏡だったものの中にひきずり込まれそうになり無意識だった僕も洗面台に足をかけ必死に対抗する、だがそんな抵抗も虚しく僕は鏡の中に吸い込まれた、、、、、いや導かれたのだった。




                 *





「、、、、、、?」



僕は確かにさっきまでいたはずの洗面台の前で立って鏡を見つめて立っていた、さっきの現象が幻覚なのではと思ってしまうほどの静けさと冷たい雰囲気が背筋をつたう、僕は無意識に自分の顔を不安からか眺めていた、そんな時無意識に地面に視界が落ちた、落ちていたのは歯磨き粉、ただの歯磨き粉だ、だが何か違和感がある、その違和感を理解するにはそう時間は掛からなかった。


「なんだこれ、、?」


端的に言うと柄が反転していた、あまりにも奇々怪々、摩訶不思議の状況だ、あまりにも現実離れしている、あまり派手とは言い難い変化ではあるが、何か見慣れない違和感が僕の中で不安と同時に恐怖が僕の顔に滲む。

そんな時だった


「グゥううううるうう。。。」


そんな雄叫び的なのが外から聞こえる、僕は彼女を見つけようとする気持ちと絶え間なく続く混乱でパニック状態だ、考えれば考えるほど状況が見えてこない現実的にはありえないそんな連続、僕は一旦心を落ち着かせ部屋を後にした。

部屋を出てみるといつも住んでいる見たことのあるような家だった部屋の位置、無機共に反転はしているがそれ以外はあまり変わりない。


「全部反対、、、綺麗に全部、、ここは一体?」


疑問ばかり募るが一つわかったこともある玄関先のドワが空いていた、とどのつまり原理も理屈もわからないけれど鏡を通っていわゆるこの反転した世界?いやこの場合は異世界とでも言っておこう、彼女はこの異世界になんらかの超常的な能力を使い入ってこの異世界にある僕の家のこの玄関から逃走したのだろう、僕は彼女を探す気持ちと訳がわからない恐怖感に煽られ変化を求めて僕は外に出ることにした。


外の風景はとゆうとあまりにも穏やかで、目に入る景色全てがイヤに静かな空間で満たされていた。そして自分の周りには、確かに人がいた、だがその人達はまるで時が止まったかのようにピッタと不自然なほどに止まっていた、あもりにも可笑しい現実離れした光景に思わず汗が滲む、だがその風景とは裏腹に僕は目の前の風景に釘付けになっていた。


      「グキュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!」


天地にも届くようなそな声は自分の視界のもの、神秘的生物の声だった、鮮やかにそして幻想的な七つの光をまとった浅縹色あさはなだしきの鯨が空を神や人などの霊魂が空を飛び走るごとし天翔けで空中に鎮座していた。そしてその背中には、、空高く浮かぶ巨体の鯨、ここが異世界と言う仮定も現実味を帯びてきた。


「一体どうなちゃってるんだぁ?流石に夢だとしても、、、、って、なんだあの青いの」


僕は気を取られていた視界を新たな興味に目を向ける、あのクジラのせいで気づかなかったが辺りもかなりおかしい、そこにはまるで小さな鬼のようなもの、そして液体状の生き物などetc、、、、どこかで見たことのあるような到底現実にはあり得ないなあやふやな生物たちが僕の少し遠くを闊歩している。


「魔物?的なやつなのか?つくづくここが本当に現実かわからなくなってきたぞ、、、、あれ?なんかあの魔物たちこっちに気づいて、、って、、、ウオォぉぉ!!!!!こっち走ってきたあぁぁ!?」


僕は急いで逃げようとして僕はその場から裸足の足をばたつかせ逃げ始めた



                 *


僕は、現実味の無い現実の中を無我夢中にかけていた。

どのぐらい走ったのだろうか?だがそんな質問に帰ってくる言葉など微塵もなかった、途轍もない虚しさを感じる、そしてそんな僕は裸足だった、ただでさえ運動不足だとゆうのに、だが僕はそんな足を、そんな血だらけの足を頼りにして,急いで酸素を体に取り入れて遁げる、そう僕は遁げるつまり逃げていた、簡単に言うと、とどのつまり僕は遥かに陣地を超える生命体に追われていたのだ。なぜ逃げているのかは分からない、わかることを言うのなら、いつも通りの繰り返し、そんな日々の再上映の中で僕は、と、そう言うわけだった、意味がわからないだろう?僕も何が何だかよく分からない。


        「ハァっ、ハァっ、だ、誰かぁあ!、」


さてこのセリフを僕は何度吐いたことだろうか、有象無象と乱れる声で慈悲を必死に、決して届かない声を何度も上げる、体が酸素を求めてやまない、ヒーヒーと声を荒げ、かれこれ二十分ほど走っている、生きたいともがき、信じて進めば裏切らない光を胸に抱きながら、そんな簡単に砕ける幻想をただなんの策もなしに胸にひめ道をかけた、だがそんな気持ちとは裏腹にエンドロールは唐突に訪れた、僕の体は宙を待って思い切り地面に叩きつけられた、痛い、だがそんな声も息が上がって声が出ない、なぜ転んだのかは未だ分からない、だが今はそんなことは関係ない早く立ち上がらないと。


         「あ、あ?あれ?、足が動かない?」


だがまた立ち上がろうとしても血塗れのあしがコンクリートの凸凹に食い込み血が滲み痛みが滲み出る、そして何より踏ん張りが効かない多分アキレス腱が切れている、でも痛みに耐えてそれでも立ち上がろうとするが、耐え難い痛みで体に力が入らなかった、僕は後ろから迫る殺意に途轍もない寒気を感じ、体がすくむ、だがそれと同時に、死んでしまう恐怖を、首が切れるような感覚が体を伝う。僕は最後の抵抗で匍匐前進をしながら逃げる。


「誰かッ!誰かッ!、、助けて!!、、はグキャァ、、、死にたく、、ない」


だがそんな声も虚しく後ろに迫ってくる殺意は僕の顔をかすめた、


            ぴちゃッ、、、、、

「え?」


変な音に気付き音が鳴ったであろう眼下に視線を向けるそこには、目の前には弓矢が落ちていて、それと僕の耳、僕の耳だったものが落ちていた、その時明確に想像してしまった、


「い、嫌だぁぁぁ!!、死にたくない、死にたくない!」


感覚的だった殺意は形を帯びて直接僕に伝えてくる、今からお前は死ぬんだとそして僕の怯える姿に笑う怪物達、あまりの怖さに僕は動けなくなる、そして怪物達は動けなくなった僕の体を切り裂いた、


グチャ、グサ、ペキ、ゴキ、、グチャ、グサ、ペキ、ゴキ、、グチャ、グサ、ペキ、ゴキ、、グチャ、グサ、ペキ、ゴキ、、グチャ、グサ、ペキ、ゴキ、


一つの擬音がなるたびに内臓はぐちゃぐちゃになり、引きずり出され、一方では骨が折れる、そして一つの擬音の中に一の恐怖の悲鳴が響く


「やめてぇぇぇ!!、痛いぃぃ!!嫌だぁぁあぁぁ、いやダァあ!」


僕は、思うこの世にはなんの慈悲もなかったと、だがこんな時すらまだ助かる方法を考えている自分がいる、体はもえるように熱くなり、死ぬのは初めてのはずなのにどこか懐かしさを感じる、ぼくは、本能的にか自分の意志かは定かでわないが僕は思わず空に、いや、正確にはあの鯨に、僕は、手を伸ばして、心底思う、「死にたくないな」と、だが残念ながら最後の抵抗も最後の声も全て誰にも届かない、、、、、だが、そんな時だった。


「ねぇ?こんな世界でも君は生きたい?」


唐突


視界が揺れる朧月よりももっと近い場所、そこには僕の伸ばした血に塗れた腕を掴む姿がそこにはあった、幻覚だとしてもリアルすぎる柔らかさ暖かさはあまりも幻覚とは言えるものではなかった、ストレートに下ろした白縹色に靡く髪、有無を言わせないような口、、まるでサファイヤをはめたような蒼燃えるような瞳が煌めき魅了するそして特徴的な角が生えた彼女がそこにいたのだった。




僕はそんな彼女の顔を見て僕は無意識に声が出ていた、そしてたった一言僕はつぶやいた、ただ、ただ、一言。


「生き、、た、い、、、、」


咄嗟に出た言葉、今度は叫び声ではなく、自分の本音、そんな一言を揺れる視界の中僕はそう願った、そんな時僕の手を掴んでいた彼女は、笑い、僕の手を取り僕の血を丁寧に舐めとるりながこう言った


「僕は君に決めたんだ、だから僕は君を守るよ」


そうすると右目が光りまるで青くだが業火のように燃えががる、その輝きはガラス細工のような十字架を宿し赤く煌めいた、そしてその瞬間僕の意識と同時いやそれより早く僕の目の前は青い業火で犇いていた、ほのうに触れているはずが熱くない、ただただ心地い、そして僕の意識はどの情景を後にして真白に消えていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る