色違いの果実

第3話 歪む世界〜衝動

先生「ホームルームを始めるぞ〜」

声高らかに教室を入ってきた。私は席につきその3人とも目線を晒す。

教室の中央に亀裂が走った。

空間が歪む、そこにいる誰もがその光景に圧倒されている。叫び出す者も現れる、泣き出す者も。空間からドス黒い手が伸びてきたその手を生徒は避けていたが手は一方向にのみ伸び続けるそうあの子の元だしかし、避ける気が全くない「羅義くん危ない！」咄嗟に口に出た言葉だった。初めて名前を呼んだ、いやそんな事どうでもいい。腕を捕まれ空間に引きずり込まれるが一向に抵抗する様子が全くなく無抵抗のまま空間へと入ってゆく。私は咄嗟に羅義くんのもう一方の腕を掴み抵抗した。しかしなんていう力なのだろう私もその空間に飲み込まれそうになる。真子が駆けつけてきた私の腕を掴み引っ張ってくれる。だが空間の引力の方がその数倍の力で引っ張り結局飲み込まれてしまった。