第6話
グロリアに手を引かれてリビングへ足を踏み入れると、そこにはシスターたちが静かに食事の準備を整え、俺たちを待っていた。
朝の光が薄く差し込む中、彼女たちの様子はどこかぼんやりとしている。
机に突っ伏して小さく息を立てている者もいれば、片手で目をこすりながら何とか起きている者もいて、その光景には朝特有のゆるい空気が漂っていた。
そんな中でひときわ目を引くのは、眩しい笑顔を浮かべる少女たちの姿だった。
彼女たちは俺の仲間であり、孤児院という家族の中で唯一無二の存在だ。
「あら、やっと来たのね」
穏やかで包み込むようなシスターの声が、リビングに漂う朝の緩やかな空気をさらに和らげる。俺が顔を向けると、彼女は柔らかい笑顔を浮かべながら、忙しそうに手を動かしていた。
シスターの後ろにはテーブルが並び、その上にはパンやスープ、少しの果物が整然と並べられている。飾り気のない食事だが、そのどれもが丁寧に準備されたことを感じさせた。
「ほら、みんな揃ったわよ。座って座って、スープが冷めちゃうわ」
シスターが手を軽く叩いて促すと、少女たちが次々と席に着き始めた。俺もグロリアに急かされながら、自然とその流れに乗る。
座った途端、ふわりと漂うスープの香りが鼻をくすぐった。
なんてことのない朝だけど、この温もりに包まれた時間は、どこか特別で大切なものに思えた。
「遅くなってごめん」
「ん、いいよ。それより珍しい」
「そうそう、マスターが遅れるなんて、滅多にないもん」
「そうね、何かあったのかしら?」
シスターが首をかしげながら、不思議そうに尋ねる。他の少女たちも興味津々で、俺をじっと見つめてきた。
「うん、ちょっと日記書いてたんだ。つい、時間が経つのを忘れちゃって」
「日記?なんだかマスターっぽいね」
赤髪のフレイヤが、ちょっとした笑みを浮かべながら言う。その笑顔は、どこか親しみを感じさせてくれた。
「んー、めっちゃ眠いよー!」
ヴァネッサが机に突っ伏しながらぼやいた。
その顔は、まさに眠気を引きずって、だらけきっている。
その瞬間、グロリアがすかさず反応した。
「なら、顔洗ってきたら?」
「えー、めんどくさいし、眠い!」
ヴァネッサが気だるげに返し、さらに顔を机に埋めると、他の少女たちが思わずクスクスと笑い出す。その明るい笑い声が、リビングの空気を和ませていた。
しばらくその和やかな雰囲気が続いた後、シスターが静かな声で言った。
「さあ、皆でお祈りをしましょう」
その瞬間、皆の表情が一変し、笑い声がふわりと消える。空気がピンと張り詰め、部屋全体が静寂に包まれた。
今日の献立は、いつも通りのパンと野菜スープ。
派手さはないけれど、孤児院での素朴な日常には、こうしたシンプルな食事がちょうどいい。最初は物足りなく感じたこの味も、今ではどこか温かくて安心できる。
慣れというのは不思議なものだ。
スープの最後の一口を飲み干すと、テーブルのあちこちで椅子を引く音が響き渡り、みんなが食事を終えた空気が広がった。それぞれが自分の用事に向かおうとして動き始める中、俺も腰を上げかけたその瞬間――。
「ちょっと待って、マスター!」
フレイヤの声が、立ち上がりかけた俺の動きを止めた。
柔らかな響きを持つその声には、どこか期待の色が混じっている。視線を向けると、彼女の瞳がキラキラと輝き、まるで次の言葉を待ちきれないとでも言いたげだった。
朝日を浴びてほんのりと照らされたフレイヤの顔は、まだ少し眠たそうな雰囲気を残しながらも、どこか愛らしさを漂わせている。鮮やかな赤い髪が光を受けて柔らかく輝き、所々跳ねた寝癖がまた彼女の無邪気な魅力を引き立てていた。
そんな姿を目にして、俺は思わず苦笑する。
「今日も訓練、するの?」
フレイヤは、ふわりとした柔らかな口調で問いかけた。
その声に反応して、テーブルについていた他の少女たちも自然と耳をそばだてる。
彼女たちの顔には、期待に満ちた明るい表情が浮かんでいた。
俺はその様子に、少しおかしさを感じながらも微笑みを浮かべて応えた。
「もちろんだよ。今から準備してくるから、みんなもしっかり準備しておいてくれ」
言葉を聞いた瞬間、彼女たちの表情が一段と輝いたように見えた。
「やった!楽しみにしてるね!」
フレイヤは目をキラキラと輝かせ、両手を振って喜びを表現する。
その明るい反応に、俺もつい笑みがこぼれてしまった。
その後ろから、他の少女たちも次々と声を上げてきた。
「やった、訓練だ!今日はどんなことするんだろう?」
「ウェンディ、あんたには絶対に負けないからね!」
「ん、楽しみ、今日も頑張る!」
みんなが笑顔で、やる気に満ちた言葉を掛け合う。
その光景を見ていると、自然と俺の心も温かくなる。
本格的な訓練を始めたのは、5歳の頃。
筋トレで基礎体力をつけ、体が強くなったのを見計らって、ようやく本格的な訓練を始めたのだ。
最初はみんなが続けられるか心配だったが、始めてみると予想以上に真剣に取り組んでくれた。
そして今では、みんなが俺以上に訓練を楽しみにするほどに成長した。最初は俺がリードしていたが、今ではそれぞれが自分の目標を持ち、前向きに進んでいる。
彼女たちの成長を見るたび、あの頃の決意が間違いではなかったと心から感じる。訓練がもはや義務や準備ではなく、仲間と共に成長し、笑い合う時間になったことが、俺には何よりの喜びだ。だからこそ、俺も全力で応えたいと思う。
ちなみに訓練の内容は日ごとに変えている。体力を鍛えるためのランニングや筋力トレーニング、戦闘の基礎を学ぶ剣術や弓術の練習、さらには簡単なサバイバル術まで――限られた孤児院の設備でできることは限られているが、工夫次第で意外と多くのことができる。彼女たちが楽しいと思えるように、遊びの要素も取り入れているのがポイントだ。
フレイヤなんかは特に剣術が得意で、毎回俺に勝負を挑んでくる。その熱意と向上心には、いつも驚かされる。逆に、ヴァネッサは割とずる賢く立ち回るタイプで、訓練でもゲーム感覚で楽しむ姿が目立つ。それぞれの個性が訓練にも表れていて、俺としても教え甲斐がある。
そんな日々が続く中で、俺も彼女たちに教えるだけではなく、彼女たちから学ぶことが多いと感じる。努力する姿勢、仲間を思いやる心、そして何より、困難に対して笑顔で立ち向かう強さ。俺自身も、彼女たちに支えられているのだと気づく瞬間が何度もある。
今日の訓練では何をしようかと考えながら、俺は準備を始めた。
彼女たちの笑顔とやる気に応えるために、今日もまた、一緒に成長できるような時間を作りたいと思う。
準備を終えて中庭に向かうと、みんなはすでにストレッチを始めていた。
俺が教えた簡単な体操だが、今ではすっかり日課として定着している。
この世界ではストレッチなんて概念はなく、最初に教えた時は「何それ?」という顔をされたが、効果を実感したのか、今では全員が真剣に取り組んでいる。
そして、今日は、彼女たちに"ステータス"の話をしようと思っている。
「みんな、遅くなってごめん」
俺の声に反応して、全員が動きを止め、こちらを向いた。フレイヤが真っ先に駆け寄ってくる。
「今日の訓練は何するの?」
「その前に、今日は少し大事な話をしたいんだ」
その一言で、みんなの空気が一変した。
静けさが広がり、全員の視線が俺に集中する。俺はひと呼吸置いてから、ゆっくりと話し始めた。
「今日は、みんなに『ステータス』というものについて教える」
「すてーたす?」
初めて耳にする言葉に、全員が首をかしげる。
すると、セシリアが興味津々な様子で手を挙げた。
「ステータスって何?」
「簡単に言えば、みんなの身体能力やスキルを数値化して確認できるものだよ。自分がどんな能力を持っていて、どこを伸ばせばいいかが分かるんだ」
俺がそう説明すると、全員がさらに困惑した表情を浮かべた。無理もない。
この世界では、自分の能力を数値化して見るなんて発想はないのだから。
俺は静かに手を挙げて場を落ち着かせると、自分のステータスを実演してみせることにした。
「言葉で説明するより見せたほうが早いな。こうするんだ。『ステータスオープン』」
名前:アレン
種族:人間
性別:男
年齢:8歳
筋力:384
魔力:8176
俊敏:335
精神:202
スキル:《 剣術:中 》RS 〉
《 槍術:下 》NS 〉
《 弓術:下 》NS 〉
《 武術:中 》RS 〉
《 体術:中 》RS 〉
《 筋力強化・下 》NS 〉
《 魔力強化・中 》RS 〉
俺がそう唱えると、目の前に淡い光で構成された文字と数字のパネルが浮かび上がった。ただし、これは俺だけに見えている。
「ステータスは、基本的には自分にしか見えない。でも、こうやって視認設定を変えると――」
心の中で視認設定:公開に切り替える。すると、パネルが光の粒となって周囲に広がり、彼女たちにも見える形になった。
アグネスが、赤と青のオッドアイに驚愕の色を浮かべながら、口を開いた。
「ん?うわぁ……すごい!」
全員が息をのむようにパネルを見つめる。フレイヤが目を輝かせて覗き込み、セシリアが「本当に…見えた…」と驚きながら呟く。
「この視認設定は自分で切り替えられて、基本的には非公開だけど、仲間に自分の能力を見せる必要があるときに公開することもできる。安心していい、普段は誰にも見られることはない」
俺が説明を終えると、グロリアが「便利ね。でも、ちょっと不思議」と言いながら微笑んだ。
「じゃあ、次はみんな自身のステータスを見てみよう。何も特別なことはしなくていい。ただ、心の中で『ステータスオープン』と唱えるだけだ」
全員が目を閉じ、真剣な表情で集中し始める。
全員が「ステータスオープン」と唱えると、それぞれの前に淡い光で浮かび上がったパネルが現れたらしく、中庭は驚きの声であふれた。
「うわ、本当に出た!」
「これが、私たちの能力なの......?」
「私、筋力がすごく低いんだけど......」
「スキルが一つもない、って......」
みんなが各々のステータスに向き合い始めた。戸惑いや喜び、少しの焦りまで、いろんな表情が入り混じっている。俺が見守る中、フレイヤがすっと近寄り、俺のステータスパネルを覗き込んできた。
「ねえマスター、なんでそんなにスキルが多いの?」
彼女の大きな赤い瞳が、興味津々と俺を見上げてくる。
その一言で、周りのみんなの視線が一斉に俺に集中した。
「そうそう!」
セシリアも身を乗り出してきて、勢いよく続ける。
「私たちのスキル欄は空っぽなのに、マスターのはすごく充実してるよね!」
俺は微笑みながら、視線を一巡させて全員を見た。
「いい質問だね。じゃあ、今度はスキルについて話そうか」
その言葉に、全員が息を飲むような気配を感じた。
俺は少し考えてから、まず基本的なところから説明を始めることにした。
「スキルは、別名『女神の加護』と呼ばれていて、これは女神から授けられる特別な力や技のことで、この世界では非常に重要な存在なんだ。そして、スキルにはランクがあるって、ランクによって、スキルの強さや希少性が決まっているんだ」
俺は彼女たちに向かい、ひとつずつ指を折りながら説明を始めた。
「スキルランクは大きく分けて五段階あるんだ。まず、一番上から順に説明するぞ――」
一本目の指を立てる。
「
その言葉に、みんなが息を飲むのが分かった。
二本目の指を立てる。
「次が
三本目。
「
四本目を立てると、ウェンディが身を乗り出した。
「それで、それで? 次は?」
「
最後に五本目。
「そして一番多いのが
俺が話を終えると、みんなの表情が真剣そのものになっていた。
「でも、ほとんどの人がこの
全員がうなずいた。その目には、自分たちも特別なスキルを得たいという強い願いが垣間見える。
「スキルを得るには運も必要だけど、それだけじゃない。努力や経験次第で、ランクの高いスキルを得られる可能性も広がるんだ。それがこの世界の面白いところでもあり、厳しいところでもあるんだ」
彼女たちの目の輝きが増すのを見て、俺は小さく微笑んだ。この調子なら、彼女たちの可能性はもっと引き出せそうだ。
「つまり、
フレイヤがやる気に満ちた目で言う。
「その通り。だけど、ランクが上がるほど、必要な努力や条件も厳しくなるんだ。でも、みんななら大丈夫だ。訓練を続けていけば、きっといいスキルを習得できると思う」
俺がそう言うと、全員の目がさらに輝いた。やっぱり、目標があるとみんなのモチベーションが上がるな。
「高いランクのスキルが欲しいなら、努力を続けるしかないってことね!」
ヴァネッサが自信満々に言った。
「うん。ただ、みんなに覚えておいてほしいことが一つあるんだ」
俺はゆっくりと全員を見渡しながら言葉を続けた。
「スキルは確かにランクが高いほど魅力的に見える。でも、それだけじゃないんだ。一番大事なのは、そのスキルがその人に『合っているか』どうかなんだよ」
彼女たちは目を丸くして俺を見つめた。
その様子を確認しながら、さらに言葉を紡ぐ。
「どんなに強力なスキルを持っていても、それが自分の性格や得意なことに合わないと、宝の持ち腐れになってしまう。逆に、自分にぴったりのスキルなら、たとえランクが低くても、その力を最大限に引き出すことができるんだ」
俺の言葉に耳を傾けながら、フレイヤがそっと手を挙げた。
「じゃあ、ランクが低くても、努力次第で強くなれるってこと?」
彼女の瞳に宿る希望に、俺は微笑んでうなずく。
「その通りだ。スキルはあくまできっかけに過ぎない。最後に力を決めるのは、自分自身の努力や工夫次第なんだよ」
セシリアがふと手を顎に当て、考え込むような仕草を見せる。
「そういうことなら、自分に合ったスキルを見つけるのが大事ってことよね?」
「その通り。だからこそ、焦らず自分の強みや得意なことを見つけることが大切なんだ」
俺の言葉に、彼女たちの表情は真剣さとやる気に満ちたものに変わっていった。
「なるほど......それも考えなきゃいけないわね」
グロリアが腕を組んで唸るように言う。
「だから、焦らず自分の得意なことや好きなことを見つけるのも大事だ。みんなの個性に合ったスキルを見つけるために、俺も全力で手伝うから」
「それで、話を戻すけど、これだけはしっかり覚えておいてほしい」
俺は静かに息を吸い込み、少し低めの声で告げた。
「絶対に他の人に、ステータスの話はしないでくれ」
その言葉に、全員がハッとした表情を浮かべてこちらを見つめた。
「え?なんで?そんなに秘密にする必要があるの?」
グロリアが、勢いよく手を挙げながら尋ねてくる。彼女の表情は純粋な疑問そのものだった。
「理由は二つある。一つは――」
俺は少し間を置いてから、皆を見渡しながら話し始めた。
「実は、この『ステータス』という仕組みを知っている人間は、この世界にはほとんどいない。知識が限られているだけに、この情報を持っているだけで、俺たちが注目される可能性があるんだ」
そこまで話すと、茶髪のアメリアが小声で不安そうに呟いた。
「注目されるって……悪い人たちに、ってこと?」
その声に耳を傾け、俺は静かに頷いた。
「そうだ。ステータスの秘密を知れば、それを利用しようとする者も出てくる。さらに厄介なのは、七聖教や国の役人だ」
「七聖教?」
セシリアが、少し首を傾げて聞き返す。俺は彼女の目を見つめながら続けた。
「七聖教は、この世界で最も大きな宗教だ。彼らは神の教えに反するとみなした者を『異端者』として裁く。もし、俺たちが普通とは違う力を持っていることを知られたら……異端審問にかけられる可能性だってあるんだ」
その一言で、全員の表情が一瞬で青ざめた。不安の色が濃くなる彼女たちを見て、俺は少し笑みを浮かべ、できるだけ柔らかな声で言葉を添える。
「もちろん、これを言ったのはみんなを怖がらせたいからじゃない。ただ、これは本当に大事なことなんだ。自分たちを守るため、そしてお互いを守るためにも、口外しないって約束してほしい」
俺の真剣な目を受け止め、グロリアが静かにうなずいた。
「......わかった。絶対に誰にも言わない!」
グロリアが力強く答える。
それに続いて、他の子たちも次々と頷き、強い意志が宿った目で俺を見返した。
「ありがとう。本当に、みんななら信じられる」
俺は穏やかな笑みを浮かべて、彼女たち一人一人の顔を見渡した。
フレイヤの瞳には力強い決意が宿り、セシリアは好奇心の中にも真剣さを滲ませている。グロリアは小さく頷きながら拳を握り、アメリアは少し不安そうだが、それでも視線を逸らさずにこちらを見つめている。他の仲間たちも、それぞれの表情で信頼の意志を示してくれた。
「みんながいるから、俺はこうして前に進めるんだ。だから、これからも頼りにしてるよ」
俺の言葉に、ヴァネッサが満面の笑みを浮かべた。
「うん、任せといて!」
セシリアも続けて嬉しそうに手を挙げる。
「なんだか、もっと頑張れる気がしてきたかも!」
グロリアは意気込んで拳を振り上げ、アメリアは少し照れながら微笑んでみせる。
「さて、話はこれくらいにして、そろそろ今日の訓練を始めようか」
俺がそう声をかけると、彼女たちの顔にぱっと明るい笑顔が広がった。さっきまでの真剣な空気は少し和らぎ、中庭には期待とやる気が入り混じったエネルギーが満ち始める。
訓練の時間になると、彼女たちの集中力は一気に高まる。
鋭い視線が俺に注がれ、一つ一つの動作、一言一句の指示も見逃さない真剣さに、彼女たちの成長への情熱がひしひしと伝わってくる。
みんなは、俺を信じ、真摯に未来を切り開こうとしている。
その姿を見ていると、胸の奥から熱い感情が込み上げてきた。この絆があれば、どんな困難や試練にも立ち向かえる――そう強く確信できた。
「今日は模擬戦をやるぞ。個人戦と団体戦を組み合わせて、実戦形式でやるよ。みんな、準備はいいか?」
俺の言葉に、中庭が歓声で包まれる。
「やったー!」
「私、絶対に勝つんだから!」
それぞれが意気込む中、フレイヤが挑発的な笑みを浮かべながら俺に近づいてきた。
「マスター、今日の私は本気で行くよ。覚悟してよね」
「いいね。そのやる気、買った。だけど、俺だって負ける気はないよ」
俺も軽く笑みを返し、彼女の挑戦を受け止める。燃え上がる闘志を感じながら、模擬戦の準備が進められていく。
彼女たちが、15歳で孤児院を離れる時、今よりもずっと強く、そしてたくましくなっているだろう。その時、彼女たちはどんなスキルを手にし、どんな未来を切り開いていくのか――その答えはまだ分からない。
だが、今この瞬間、彼女たちの未来がより輝かしいものになるよう、俺にできる限りの力を注ぎたいと願っている。そして俺たちは、共に成長しながら、この世界に新たな足跡を刻んでいく。どんな困難が訪れたとしても、彼女たちと共になら乗り越えられる。俺はそう信じている。
※ 初心者です。誤字報告やアドバイスお待ちしてます。
※ 近況ノートに大陸地図と気候区分を添付してます。
※ 長文になってしまい申し訳ございません。張切り過ぎました。
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