「ほら見てみな、ハル」

その日は川釣りに行っていたらしいミツル。

バケツを差し出され中を覗き込んだ俺は、

「うわぁぁぁぁ！？」

驚きのあまり、メリーに抱きついて尻餅をついた。

「なにこれ！？カッパ！？」

俺を脅かしたカッパに、普段温厚なメリーがガルルと敵意を向けている。

「はは！違うよハル、大きな亀だよ。捕まえたんだ。名前つけて飼うぞ」

「違うよ！それカッパだよ！おばけだよ！」

俺が一歩もひかないから、大きなミドリガメはそのままカッパと呼ばれるようになった。

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