「ハルは寝てるって言って来て」

メリーにそう言って目を閉じると、ムクッと起き上がったメリーが玄関の方に走って行った。

「なんだメリー。ハル昼寝でもしてるのか？」

「………」

「メリー、ハル起こして来い」

吠えもしないで戻ってきたメリーが、鼻のアタマで俺を突つく。

「ミツルなぁにー？」

寝そべったまま返事をする俺に

「見せたい物があるんだよ」

なんだか楽しそうなミツルの声が聞こえる。

仕方なく起き上がる俺についてくるメリー。

ビスケはお腹を天井に向けて死んだように眠っていた。

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