柿の色はうつりにけりないたづらに 我が実時過ぐながめせしまに

柿の色はうつりにけりないたづらに 我が実時過さだすぐながめせしまに



柿の色の濃淡は甘さと食感の好みのバロメーターですね♪

硬めで甘い柿が好きです(*´∀`*)

それなのに、私にとっての食べ頃を逃してしまった(TдT)

無念。



うつりにけりな

「うつる」は「(色が)あせる、変色する」という意味。「にけりな」で「〜になってしまったなあ」という意味になります。


いたづらに

「むなしく」「無駄に」という意味。


我が実

私が食べようと目を付けていた柿の実


時過さだす

「機会を逃す」という意味。


ながめせしまに

「ながめ」は「長雨」と、ぼんやり物思いにふけるという意味の「眺め」との掛詞。「ながめせし間に」で「長雨で物思いにふけっている間に」となります。



本歌は言わずとしれた小倉百人一首の中の、小野小町のお歌です。


花の色はうつりにけりないたづらに 我が身世にふるながめせしまに



上の句がぱっと浮かんだので、本歌取りを試していたら、もっと寄せたほうが面白くない? と、なりまして(パロディ好き)、頑張って完成したのは良いのですが、ここまで寄せると本歌取りとは言わないらしいですね。


今回の手法を調べてみると、


「引歌」(ヒキウタ) =引用

古歌やその一部を、後人が自分の詩歌・文章に引用すること。また、その歌。

  (デジタル大辞泉)


に当てはまるのでしょうか。詳しく無いので、間違っておりましたら、どなたかご指摘くださいませm(_ _)m



この歌は、同じテーマにチャレンジされている方のお歌を読んだことで、インスパイアされて詠みました。



短歌の秋投稿作品 テーマ『濃さ』


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