第4話 洗い流す鬱憤
いなりと風呂に入ることになった。いや、冷静に考えてこの状況は結構マズイ。俺は正直いなりに興奮している、したがって風呂に入ってる間我が息子が元気にならない確証はどこにもないっ!!
「どうしたのぉ?早く入ろ〜♪」
ええいままよ!もうどうにでもなれっ。俺は覚悟を決めて服と下着を脱いで裸になる。
「おぉ〜!結構良い体してるんだね!」
まぁ割と鍛えてる方だからな...やめろ肉球で触ってくるなっマジで危ないからぁっ!
「とりあえずシャワー浴びるか...ほら来いよ、流してやるから」
「良いのぉ?やったぁ!」
いなりも服を脱い...あ、全裸だったなこいつ。シャワーで体を流すといなりは嬉しそうにはしゃいでいる。こうやってまじまじと体を見てると...いや耐えるんだ俺。
泡をたてていなりの体を洗う。
「タオルとかより素手の方が毛に良いんだよな?」
「そだよぉ、素晴らしき配慮だねぇ〜」
いなりの体は小さくて、もちもちで、力加減を誤るとうっかり抉ってしまいそうな程柔らかい。
「んっ...」
小ぶりな胸だな...でも滑らかで柔らかくてあったかくて、いつまでも揉んでいたいくらいの...
「ごっご主人っ、前はもう良いよぉ!」
「あ、すまんっ!」
しまったぁ!思いっきり揉んでたぁ!!なんだったらいなり少し感じて...いやいやいや!変なことを考えるな!しっかりしろ俺!!
「こ、今度はボクがご主人を洗ったげるね!」
気まずそうだな...マジで悪いことをしてしまった。なんだこれ、罪悪感が半端ないぞ。幼女体型の狐の胸を揉む...ってなんでこんなことで興奮してんだ!?
いなりは照れながら俺の体を洗っている。タオルでゴシゴシと洗ってくれているんだが何か違う...
「いなり、お前も素手で洗ってくれないか?」
「良いよォ、ボクもご主人の筋肉いっぱい触りたい!」
いなりの小さい手が俺の背中に触れる。あぁ〜、柔らかい肉球と上質な毛の感触、ここはまさに天国だな。
「前も洗うね?」
「おう」
...ん?前?...っっっっは!!
「いやっ大丈夫!前は良いから!!自分で洗うから!!なっ!?」
「わ、分かったよ(嫌だったのかな...?)」
少し元気を無くすいなり。ごめんな、でも前は色々マズイんだ、分かってくれ。
しばらくして俺といなりは湯船に浸かる。
「ふぁ〜気持ちいねぇ♡お湯あったかぁい」
お湯の気持ちよさからすっかり顔がトロンとしている。ホントに可愛いなこいつ。
「ご主人、なんで背中向けてるの?こっち来てぎゅってしようよぉ!」
「ごめん、無理」
「えぇ〜!?」
風呂を上がり、バスタオルで体を拭く。いなりにとってバスタオルは大きすぎて使いにくいから、代わりに俺が拭いてやってる。
「ごひゅじんお風呂気持ちよかったにぇ〜」
「こらこら、舌噛むぞ」
顔をタオルで拭いてる時にしゃべるもんだからおかしなしゃべりかたになっている。が、これもまた可愛い。
歯を磨いて寝巻きに着替えて(いなりは裸のまま)2人で布団に横になる。いなりが傍にいると湯たんぽみたいで温かい。
「ふわぁ、ご主人のお布団やっぱり最高ぅ」
枕を抱いてゴロゴロ転がっている。小学生のお泊まりみたいな雰囲気だ。
「ねぇねぇ、ご主人は好きな人いるの〜?」
(どうせいないでしょ)みたいな目で言ってくるいなり。少し腹がたったので、俺は堂々と言った。
「いるぞ、大好きな"ヤツ"がな」
「ひょぇっ、いるのぉ!?」
「しーっ、声デケェって!」
いなりは悲しそうにしっぽを垂らしている。そして閉じるか閉じないかギリギリの目で俺を睨んでいる。拗ねても可愛いないなりは。
「...どんな人なの、どうせご主人のことなんて分かってないよその人!」
「そうだなぁ、そいつは可愛くて元気で小さくて、もふもふしてるヤツだな」
「なにそれっ、そんな人いるのぉ!?」
驚いて目を見開いている。自分のことを言われてることに気づいてないのか?
「俺は別に好きな"人"とは言ってないぞ」
「分かんないよォ〜!もう良い、寝るっ」
背中を向けていなりは寝に入った。こうして後ろ姿を見ると、視界に映る大半の情報はでかいしっぽだな(もふりてぇ...)
「おやすみ、ゆっくり寝ろよ」
電気を消してあたりが暗くなる。いなりはもぞもぞとこっちに近づいて来て、俺に抱きついた。本当、可愛いやつだな。
こんな生活がずっと続けば良いのにな。
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