第6話
白けた目を、男に向ける。
「嘘?」
「だって、貴方、人を好きになれないでしょ?」
貴方も、私と同じ。
愛し方を知らない、冷めた人間。
そう、私達は同類なのだ。
「だから、私も貴方もこうして一夜だけの相手を求めてる。」
「………。」
「そこに、恋だとか愛が芽生えるとでも?」
笑わせないで。
私達の行なった行為は、利害の一致から。
そこに愛なんて、一欠片もない。
「違うかしら?」
私は、1日を過ごす為。
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